営業リストとは、新規開拓や顧客への提案に使うため、企業名・所在地・電話番号・業種などを整理した一覧です。作成方法には、無料のWeb検索、企業データの購入、専用ツールの利用などがあります。重要なのは件数だけでなく、自社の商品に合う企業を選び、営業活動に活用することです。
はじめに|営業リストは「誰に売るか」を決める地図
営業の仕事というと、商談やプレゼンテーション、交渉などを思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、どれも大切な仕事です。
でも、どれだけ素晴らしい商品を扱っていても、どれだけ話が上手でも、そもそも営業する相手がいなければ始まりません。
そこで必要になるのが「営業リスト」です。
若い頃は、営業リストを単なる会社名と電話番号の一覧だと思っていました。
とりあえず電話番号があれば営業できる。あとは行動あるのみ!
ところが、電話をかけてもかけても反応がない。
「商品が悪いのか? トークが悪いのか?」
いろいろ考えて、ようやく気づきました。
そもそも、営業する相手が合っていなかったのです。
営業リストは、いわば「営業ターゲットの地図帳」。
ただ会社を並べるのではなく、どの企業に、どんな提案をするのかを考えるための土台です。
今回は、営業リストの意味から作り方、集め方、活用方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します📋
第1章:営業リストとは?意味と役割

営業リストとは、営業対象となる企業や見込み顧客の情報をまとめた一覧表のことです。
法人営業では、企業名、所在地、電話番号、業種、WebサイトURLなどを整理するのが一般的です。
営業リストがあれば、毎回ゼロから営業先を探す必要がなくなり、担当者間で情報を共有することもできます。
ただし、営業リストといっても種類があります。
営業リストと企業リスト・アタックリストの違い
・企業リスト・・・企業の基本情報をまとめた一覧です。営業だけでなく、市場調査や取引先候補の確認にも利用されます。
・営業リスト・・・営業対象となる企業を整理した一覧です。企業情報に加え、担当者や営業履歴などを管理する場合もあります。
・アタックリスト・・・実際にアプローチする企業を選定したリストです。優先順位や担当者、営業状況などを整理して使います。
・テレアポリスト・・・電話営業に利用する企業の一覧です。電話番号や架電履歴、再架電予定などが重要になります。
これらは完全に別物というわけではありません。
企業リストから営業対象を選び、アタックリストを作り、電話営業に使うという流れもあります。
つまり、企業情報を集めることと、営業で使える状態にすることは別の作業なのです。
第2章:営業リストに必要な項目

営業リストには、どのような情報を入れればよいのでしょうか?
最初から大量の項目を用意する必要はありません。
まずは営業に必要な基本情報を整理しましょう。
企業の基本情報
- 企業名・・・営業対象となる企業を特定するための情報。
- 所在地・・・営業エリアや訪問先を確認するための情報。
- 電話番号・・・テレアポや電話での問い合わせに必要な情報。
- メールアドレス・・・メール営業などに利用する連絡先。
- WebサイトURL・・・企業の事業内容や特徴を調べるための情報。
- 業種・・・自社の商品と相性の良い企業を選ぶための情報。
必要に応じて、従業員数や売上高、担当部署などの情報を追加する場合もあります。ただし、これらの情報がすべての企業について取得できるとは限りません。
営業活動を管理するための項目
営業を始めたら、企業情報に加えて次のような項目も必要になります。
- 営業担当者・・・社内で誰が対応するかを明確にします。
- アプローチ履歴・・・いつ、どのような方法で連絡したかを記録します。
- 営業ステータス・・・未対応、商談中、見送りなどの状況を管理します。
- 次回対応予定・・・再連絡やフォローの時期を記録します。
ここで大切なのは、項目を増やすことではありません。
営業担当者がリストを見たときに、次に何をすればよいかわかること。
これが使いやすい営業リストの基本です💡
第3章:営業リストの作り方
営業リストを作るとき、最初にExcelを開いていませんか?
実は、その前にやるべきことがあります。
それがターゲット設定です。

ステップ1:営業ターゲットを決める
まずは、どのような企業に営業するのかを明確にします。
- 業種・・・自社の商品やサービスと関係のある業界を選びます。
- 地域・・・営業可能な都道府県や市区町村などを決めます。
- 企業規模・・・必要に応じて従業員数や売上高などを条件にします。
- 企業の特徴・・・自社の商品を必要とする可能性がある企業の条件を考えます。
たとえば、採用支援サービスを販売するなら、採用活動を行っている企業が候補になります。
💡大切なのは、「中小企業ならどこでも」というような大きなくくりで終わらせないことです。
ステップ2:条件に合う企業情報を集める
ターゲットが決まったら、企業情報を集めます。
方法は、Web検索、公開データ、企業リストの購入、専用ツールなどさまざまです。どの方法を選ぶかは、必要な件数や予算、利用頻度によって変わります。
ステップ3:営業に使える形へ整理する
情報を集めたら、ExcelやGoogleスプレッドシート、CRMなどに整理します。
このとき確認したいのが、重複企業や古い連絡先です。
また、既存顧客や過去に営業した企業が混ざっていないかも確認しておきましょう。
せっかく新規開拓の電話をしたら、
「御社とは、もうお取引がありますけど……」と言われてしまう。
営業担当者としては、なかなか気まずい瞬間です(笑)
詳しい作成手順については、営業リストの作り方を解説した記事も参考にしてください。
第4章:営業リストを無料で集める方法
営業リストは、費用をかけずに作ることもできます。
代表的なのが、インターネット上の公開情報を調べる方法です。
- 企業の公式Webサイト・・・会社概要や事業内容、連絡先などを確認できます。
- 業界団体の会員一覧・・・特定の業界に属する企業を探す際に役立ちます。
- 企業検索サイト・・・業種や地域などから企業を探せる場合があります。
- 展示会の出展企業一覧・・・特定分野の企業を探す際の参考になります。
無料で集める方法のメリットは、費用を抑えながら自分で企業を選べることです。
一方、企業ごとに情報を確認して入力するため、件数が増えるほど時間がかかります。数十社なら手作業でも対応できますが、毎月数百社を探すとなると話は別です。営業担当者が一日中検索している状態では、本来の営業活動に時間を使えなくなってしまいます。
無料という言葉は魅力的ですが、作業時間も営業活動のコストであることは忘れないようにしましょう。
第5章:営業リストを購入する方法

企業データを販売するサービスから、営業リストを購入する方法もあります。
メリットは、まとまった件数の企業情報を比較的短時間で入手できることです。サービスによっては、業種や地域、企業規模などの条件を指定できる場合もあります。
購入前に確認したいポイント
- 収録項目・・・自社の営業に必要な情報が含まれているか。
- 情報の更新時期・・・古い連絡先が多く含まれていないか。
- 抽出条件・・・必要な業種や地域で企業を絞れるか。
- 利用条件・・・営業利用や社内共有、再利用などが認められているか。
注意したいのは、購入したリストがそのまま自社に最適な営業リストになるとは限らないことです。購入後に、ターゲット条件との照合や重複確認が必要になる場合もあります。
「買えばすぐ売れる」というわけではないんですね。
営業先を探す時間は短縮できても、誰に営業するかを判断する仕事は残ります。
第6章:ツールを使って営業リストを作る方法
継続的に新規開拓を行う企業では、営業リスト作成ツールを利用する方法もあります。
営業リスト作成ツールは、企業情報を探して整理する作業を効率化するためのサービスです。
営業リスト作成ツールの主な種類
- 検索・収集型・・・指定した条件に沿って公開されている企業情報を探し、リスト化するタイプ。
- 企業データベース型・・・サービスが保有する企業情報から条件に合う企業を検索するタイプ。
- 営業支援機能を備えたタイプ・・・企業情報の検索に加え、営業活動の管理などを支援するタイプ。
どのタイプが適しているかは、営業活動の目的によって異なります。
毎月新しい営業先を探すのか、既存顧客を管理したいのか。
まずは必要な役割を整理してから選びましょう。
📝Listoruで企業情報を収集する
営業リスト収集ツール「Listoru(リストル)」は、インターネット上で公開されている企業・店舗情報を収集し、CSV形式で出力できるツールです。
業種や地域などの条件を使って営業先候補を探し、リスト作成の手間を減らすことができます。
ただし、Listoru(リストル)が企業のニーズを自動的に判定するわけではありません。営業対象を選ぶ条件は、自社で設計する必要があります。
実際にどのような情報源から企業情報を収集できるのか知りたい方は、Listoruで収集できるサイト一覧をご覧ください。
また、電話営業に特化したリストの作成方法は、テレアポリストの作り方と集め方で詳しく解説しています。
第7章:良い営業リストの条件

営業リストの品質は、件数だけでは決まりません。
たとえば、1,000社のリストがあっても、そのうち800社が自社の営業対象ではなかったらどうでしょう。使えるのは実質200社です。
反対に、300社でも自社のターゲットに合った企業ばかりなら、そのほうが営業活動を進めやすい場合があります。
良い営業リストに共通する5つの条件
- ターゲットが明確・・・自社の商品を提案する理由がある企業を選んでいます。
- 情報が正確・・・会社名や連絡先などを確認し、誤った情報をできるだけ減らしています。
- 重複が少ない・・・同じ企業が複数登録され、二重に営業することを防いでいます。
- 営業に必要な項目がある・・・実際のアプローチに必要な情報を整理しています。
- 更新されている・・・企業の移転や連絡先変更などを定期的に確認しています。
そして、もう一つ重要なのが優先順位です。
営業リストに載っている企業すべてが、同じ見込み度とは限りません。
業種や企業の特徴、過去の反応などを参考に、優先的にアプローチする企業を選びましょう。
詳しくは、営業リストに優先順位をつける方法で解説しています。
第8章:営業リストの活用方法
営業リストは、さまざまな営業活動に利用できます。
- テレアポ・・・企業の電話番号を使って新規商談の機会を探します。
- メール営業・・・対象企業へサービスや提案内容をメールで伝えます。
- 問い合わせフォーム営業・・・企業の問い合わせ窓口を通じて提案します。
- 訪問営業・・・地域や業種を絞って訪問先を計画します。
- 既存顧客へのフォロー・・・過去の取引や商談履歴をもとに追加提案を行います。
ただし、どの方法でも同じリストをそのまま使えばよいわけではありません。
電話営業なら電話番号が必要ですし、訪問営業なら所在地が重要になります。
営業方法に合わせて必要な情報を整理しましょう。
また、連絡方法に応じて、送信・勧誘に関する法令や相手先の利用条件なども確認する必要があります。

業種によって営業リストの使い方は変わる
同じ新規開拓でも、業種によって適した営業先は異なります。
たとえば、人材紹介会社なら採用活動を行っている企業、建材会社なら自社の商品と関係する工事を行う企業など、営業対象を選ぶ条件は変わります。
つまり、一般的な企業情報だけでなく、自社の業種ではどのような企業を探すべきかを考える必要があります。
業界ごとの具体的な営業先の探し方は、業種別の営業リスト活用方法から確認できます。
第9章:営業リストの更新方法
営業リストは、一度作ったら終わりではありません。
企業は移転しますし、電話番号が変わることもあります。担当者が異動したり、会社そのものが事業内容を変更したりすることもあります。
古いリストを使い続けると、営業担当者は間違った情報を確認する作業に時間を取られてしまいます。
営業リストを更新する4つのポイント
- 連絡先の確認・・・電話番号やメールアドレスなど、営業に必要な情報を確認。
- 重複企業の整理・・・同じ企業が複数登録されていないか確認。
- 営業履歴の更新・・・架電結果や商談状況などを記録。
- ターゲット条件の見直し・・・反応の良かった業種や地域を参考に、営業対象を調整。
毎月すべての企業を調べ直す必要はありません。
まずは営業頻度が高い企業や、情報に不備があった企業から見直す方法でもよいでしょう。
営業リストは保存しておくものではなく、営業活動を通じて育てていくものです🌱
第10章:営業リストについてよくある質問(FAQ)

Q1.営業リストはExcelで作れますか?
はい。ExcelやGoogleスプレッドシートでも営業リストを作成できます。
企業名、連絡先、業種、営業ステータスなどを列に分けて管理すれば、少人数の営業活動にも利用できます。ただし、担当者が増えたり、管理する企業数が多くなったりした場合は、CRMやSFAなどの導入も検討するとよいでしょう。
Q2.営業リストは無料で作れますか?
はい。企業の公式Webサイトや公開情報などを調べ、無料で作ることができます。ただし、無料であっても作業時間はかかります。
少数の企業を厳選する場合は手作業、継続的に大量の企業情報が必要な場合は購入やツール利用など、目的に応じて使い分けることが大切です。
Q3.営業リストは何件あれば十分ですか?
必要な件数は、営業方法や目標によって異なります。
たとえば、月間のアプローチ目標が300社なら、その活動に必要な営業対象を確保する必要があります。ただし、件数だけを増やしても成果につながるとは限りません。
まずはターゲットに合う企業を選び、反応を見ながら対象を広げていく方法がおすすめです。
Q4.営業リストと顧客管理システムは同じものですか?
いいえ。営業リストは営業対象の情報をまとめたもの、顧客管理システム(CRM)は顧客情報や対応履歴などを管理する仕組みです。営業リストをCRMに取り込み、商談やフォローの履歴を管理する使い方もできます。
Q5.営業リスト作成ツールを使えば、見込み客を自動で判定できますか?
必ずしもそうではありません。
企業情報を収集するツールと、見込み度を分析するツールでは機能が異なります。企業情報を集めただけで、その会社にニーズがあると判断することはできません。自社の商品との相性や過去の営業結果などをもとに、営業担当者がターゲットを判断する必要があります。
まとめ|営業リストは新規開拓の出発点
営業リストとは、営業対象となる企業や見込み顧客の情報を整理した一覧です。
新規開拓では、どの企業へアプローチするかを決めるための重要な役割を持っています。
作成方法には、無料で集める方法、購入する方法、ツールを利用する方法があります。
どれが最適かは、必要な件数や情報、予算、営業頻度によって異なります。
ただし、どの方法を選ぶ場合でも変わらないことがあります。
営業リストは、集めることが目的ではない。
営業活動に使い、見込み客との接点を作り、成果につなげるためのものです。
「営業リストはあるのに成果が出ない」
そんなときは、トークや営業方法だけでなく、そもそも誰を営業対象にしているのかを見直してみましょう。営業リストが変われば、営業活動の進め方も変わります。
そして何より、営業担当者が本来力を注ぐべき提案や顧客対応に、もっと時間を使えるようになります🎯
💡Listoru(リストル)で営業リスト作成を効率化する📈

営業リスト収集ツール「Listoru(リストル)」は、インターネット上で公開されている企業・店舗情報を収集し、CSV形式で出力できるツールです。
企業情報を探して入力する作業を効率化することで、営業担当者が顧客との対話や提案に時間を使いやすくなります。
実際にどのような情報源があるのかを知りたい方は、Listoruで収集できるサイト一覧をご覧ください。
また、自社の業種で営業リストをどう活用できるか確認したい方は、業種別の営業リスト活用方法も参考にしてください。
営業リスト作成は、営業活動の準備段階です。
その準備を効率化して、顧客との対話や提案に時間を使っていきましょう。
⚒️営業効率をあげるリストル専用ツール


