
はじめに
制作案件が一段落したので、新しい営業先を探そう。
そう考えて、地域の企業や店舗を検索する。
ホームページを開き、スマートフォンでの表示を確認し、事業内容を読み、問い合わせ先を探す。候補になりそうなら、会社名とURLをExcelへ入力する。
この作業を繰り返しているうちに、予定していた営業の時間が終わっていませんか。
しかも、見た目が古いサイトを見つけても、その企業がリニューアルを希望しているとは限りません。「作り直せそうな会社」と「提案する理由がある会社」は、分けて考える必要があります。
この記事では、Web制作会社が営業先を探す5つの切り口と、候補を制作提案につなげる手順を紹介します。
企業探しだけで終わらず、相手の事業を理解する時間まで確保する方法を考えていきましょう。🔍
営業先探しが進まないのは、検索と提案準備が混ざるから

営業先を探すとき、最初の1社から細かく調べすぎていませんか。
- デザインやスマートフォン表示を確認する
- サービス紹介ページをすべて読む
- 制作会社として改善案を考える
- 連絡先や運営法人を調べる
- 企業情報をリストへ転記する
どれも必要な作業ですが、候補探しの段階ですべて行うと、1社に時間を使いすぎてしまいます。
気になるサイトを見つけると、つい改善案を描き始める。制作会社らしい行動ですが、まだ営業先を選んでいる途中です。
まずは作業を、次の3つに分けてみましょう。
- 条件に合う企業・店舗を集める
- 提案の接点がある候補を選ぶ
- 選んだ候補の事業とサイトを詳しく確認する
収集や転記の時間を減らせれば、提案内容の検討、初回連絡、相談後のフォローに時間を回せます。
最初に「得意な業種×提案できること」を決める
営業先を探す前に、自社が何を提供できるかを具体化しましょう。
「ホームページを作れます」だけでは、候補を選ぶ基準が広すぎます。
例えば、次のように整理します。
- 工務店向け: 施工事例と相談窓口を分かりやすく整える
- 士業事務所向け: 対応分野や相談の流れを伝える
- 飲食店向け: メニュー・営業時間・予約方法を整理する
- 美容サロン向け: サービス内容と予約までの導線を整える
- 法人向け: 新サービスの紹介ページを制作する
自社の実績、対応できる制作内容、訪問や打ち合わせが可能な地域を組み合わせると、探す範囲が決まります。
既存の制作実績を営業で使う場合は、公開・紹介できる範囲も確認しておきましょう。

Web制作会社が営業先を探す5つの切り口
1.得意な地域の企業・店舗から探す
地域密着で営業するなら、市区町村と業種を組み合わせて候補を探します。例えば、「対応できる市内の工務店」「近隣の士業事務所」といった形です。
候補一覧を作ってから、公式サイトや事業内容を確認しましょう。複数店舗を持つ事業者は、各店舗に提案するのか、運営法人へ提案するのかも整理します。
2.URLが掲載されていない事業者を確認する
地図や電話帳にURLが掲載されていない事業者は、公式サイトの有無を確認する候補になります。
ただし、URL未掲載=ホームページがない、ではありません。
会社名と所在地で検索し、公式サイトや別名のブランドサイトがないかを確認してください。SNSを中心に情報発信している場合は、何を補えるかを考えてから提案しましょう。
3.既存サイトで情報を見つけにくい企業を探す
リニューアル候補を探す際は、見た目の新しさだけで判断しないことがポイントです。
次のように、利用者の行動に関係する部分を確認します。
- 主なサービスがどこに書かれているか
- スマートフォンで内容を読めるか
- 営業時間や所在地を見つけられるか
- 問い合わせ・予約の方法が分かるか
気になる点は「サービス一覧から問い合わせ先まで移動しづらい」など、観察した事実として記録しましょう。
そこから実際に困っているかどうかは、相手に聞く必要があります。
4.新店舗・新サービスの発表から探す
企業ニュースや発表情報から、新しい店舗やサービスを始めた企業を探す方法もあります。
公式サイトに新しい内容が反映されているか、専用ページがあるかを確認しましょう。
制作の相談をするなら、発表内容を踏まえ、「新サービスの説明をどのように伝えているか」といった接点を作れます。
すでに制作会社が決まっている可能性もあるため、発表だけで制作需要を断定しないようにします。
5.得意業種の掲載サイトから探す
士業、飲食、美容など、業種を絞って候補を探す方法です。
同じ業種でも、サービス内容や対象顧客は異なります。掲載情報から候補を集め、公式サイトで自社の実績との接点を確認しましょう。
業種をそろえると、必要な確認項目や紹介する制作事例を整理しやすくなります。
企業情報の収集を効率化する方法
ここまでの候補探しは、手作業でも進められます。
ただ、継続して新規開拓をするなら、企業情報を集める工程を効率化する方法もあります。その選択肢の一つが、リストルです。
Web制作会社向けLPでは、次の収集元が紹介されています。
- グーグルマップ
- タウンページ
- 税理士ドットコム
- PR TIMES
公開されている企業・店舗情報を収集し、CSVで出力できます。取得項目や地域の指定方法は、収集元サイトによって異なります。
企業情報の検索・転記を効率化し、取得後にサイトを確認する流れにすると、候補探しと提案準備を分けて進められます。
なお、リストルがサイトの古さや制作ニーズを自動判定するわけではありません。集めた情報をもとに、制作会社側で確認・選定します。
リストルを使った3つの営業先探し

地域の工務店へサイト制作を提案する
タウンページなどから、対象地域の工務店候補を収集します。
取得後に公式サイトを確認し、施工事例、対応地域、相談方法がどう案内されているかを見ます。
自社に工務店の制作実績があるなら、紹介できる事例を用意し、施工内容の伝え方について相談する接点にできます。
士業事務所へサイト改善を提案する
税理士ドットコムなどの掲載情報から事務所候補を収集し、公式サイトの対応分野や相談案内を確認します。
例えば、取り扱う業務は分かるものの、相談から依頼までの流れを見つけにくい場合は、その案内方法を話題にできます。
「信頼感を高めます」という抽象的な提案より、確認した箇所と改善案を示す方が、話の内容が具体的になります。
新サービスの紹介ページを提案する
PR TIMESの発表情報から候補企業を収集し、発表日と公式サイトの掲載状況を確認します。
新サービスの説明が既存ページの一部にまとまっているなら、専用ページが必要かを相談する方法があります。
対象顧客や問い合わせ方法を確認し、ページを作る目的から話を始めましょう。
候補を「制作提案できる営業先」へ整える

候補一覧ができたら、すべてのサイトを同じ深さで調べる必要はありません。
まず、次の3点で確認する順番を決めてみてください。
- 自社の実績や得意分野と合うか
- 具体的に確認・相談したい点があるか
- 提案する相手と連絡先が分かるか
優先する候補が決まったら、企業ごとに次のメモを作ります。📝
- 確認した事実: どのページで何を見たか
- 相談したいこと: 現在の運用で困っていないか
- 提案できる内容: 自社がどこを支援できるか
初回連絡では、いきなり「サイトが古いので作り直しませんか」と伝えるより、相手の事業や発表内容を踏まえて話を始めましょう。
例えば、新サービスを発表した企業なら、次のような入口が考えられます。
新サービスの発表を拝見しました。現在、サービス紹介ページの追加や情報更新は、どのような体制で進めていらっしゃいますか。
確認した情報をもとに質問し、相手の状況が分かってから提案を具体化します。
リストルが向いていない使い方と注意点

リストルは、公開情報から営業候補を集めるためのツールです。
次の判断や作業は、制作会社側で行います。
- ホームページが実際に存在するかの確認
- サイトの表示や内容の確認
- 制作・改善ニーズのヒアリング
- 提案内容と見積もりの作成
サイト診断や受注まで自動で任せたい場合は、期待する役割と合いません。また、すべての掲載企業や情報を取得できるわけではありません。
無料お試しは約40サイト・最大3,000件・CSV出力に対応し、クレジットカード不要、自動課金なしと案内されています。
有料版では300以上のサイトに対応します。
希望する収集元が無料お試しの対象かは、利用前に確認してください。
企業データベースは本体とは別料金の有料オプションです。
よくある質問

Q1.ホームページがない会社だけを探せますか?
取得結果のURL欄を、確認する候補を選ぶ目安として使えます。
ただし、空欄でも公式サイトが別に存在する場合があります。会社名や所在地で検索してから、制作の提案先として検討しましょう。
Q2.サイトが古い会社なら、リニューアルを提案してよいですか?
見た目だけで、リニューアルが必要とは判断できません。
情報の掲載状況や問い合わせ方法などを確認し、現在の運用で困っている点があるかを聞きましょう。既存サイトへの小さな改善が合う場合もあります。
Q3.地域や業種を絞って営業先を集められますか?
対応サイトの検索条件に沿って収集できます。指定できる地域や業種、取得項目はサイトによって異なります。
まずは、自社の得意業種と対応地域に合う収集元があるかを確認してください。
Q4.営業先を集めた後、最初に何をすればよいですか?
重複や既存顧客を確認し、自社の得意分野と合う候補を選びます。
その後、公式サイトや事業情報を見て、相談したい点を一つ整理しましょう。候補の数を増やすだけでなく、連絡する理由を持つことが次の工程です。
まずは「得意な業種×地域」で候補を探しましょう
Web制作の営業先探しでは、自社が支援できる相手を選び、具体的な相談の入口を作ることが必要です。
次の新規開拓では、次の順番で進めてみてください。
- 得意な業種と対応地域を決める
- 地図・電話帳・業種別サイトなどから候補を集める
- 公式サイトと事業内容を確認する
- 相談したい点を一つ整理する
- 相手の状況を聞き、提案内容を考える

企業探しや転記に時間を使いすぎているなら、その工程を見直してみましょう。空いた時間を事業理解や提案準備に使えば、営業先ごとの話を組み立てやすくなります。
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