はじめに
介護用品や業務支援サービスの営業先を探していると、施設名は集まっても、「自社の商品を提案できる相手か」が分からず、確認に時間がかかることはありませんか。
例えば、入居施設向けの設備を案内しようとしたら、相手は訪問介護の事業所だった。施設へ資料を送った後で、「システムの導入は法人本部で決めています」と案内された。同じ建物にある別の事業所を、重複だと思って消しそうになった。
介護業界への法人営業では、住所と電話番号だけでは整理しきれない情報があります。
必要なのは、どんなサービスを提供する事業所で、誰が運営し、何を相談する相手なのかが分かるリストです。
この記事では、施設・事業所情報を探す切り口と、営業に使える形へ整える手順を紹介します。

「介護施設」で一括りにせず、商品の使い場所を考える
最初に決めたいのは、自社商品をどのような場面で使ってもらうかです。
入居者が生活する施設、日中に通う事業所、職員が利用者宅を訪問する事業所では、提案の前提が変わります。
例えば、次のように整理してみましょう。
- 設備・備品: どの施設の、どの場所で使う商品か
- 記録・業務支援ソフト: どの介護サービスの業務に対応するか
- 清掃・保守: どの建物・設備を、どの地域で対応できるか
- 職員向け研修: 誰を対象に、何を支援できるか
「介護業界なら幅広く使える」から一歩進めて、利用場面を具体的にします。
この記事では、入居型の施設に加え、デイサービスや訪問介護などの事業所も営業候補として扱います。自社が対応しない種別を先に決めておくことも、調査の手間を減らす方法です。
営業候補を見つける5つの切り口
1. 施設・事業所の種別から探す
有料老人ホーム、デイサービス、訪問介護など、自社商材が対応する種別から候補を探します。
名称に「ケア」「ホーム」と入っているだけで、サービス内容を判断しないようにしましょう。掲載情報や公式サイトで確認します。
例えば、記録ソフトを扱うなら、対応するサービス種別と、実際に提供されているサービスを照らし合わせます。
資料の説明も、「介護向けです」より「この業務に対応しています」と伝えられる方が具体的になります。

2. 納品・訪問・サポートできる地域から探す
設備の設置や定期訪問が必要なら、対応できる地域を先に決めます。
商品を配送できても、設置や操作説明、故障時の対応まで同じ条件とは限りません。
- 納品できる地域
- 訪問説明や設置の対応範囲
- 継続的に訪問できる範囲
- 遠隔で支援できる内容
これらをそろえたうえで、市区町村などの単位で候補を集めましょう。
施設所在地と法人本部の所在地が異なる場合は、両方を分けて記録します。
3. 複数事業所を運営する法人から探す
複数拠点での利用を想定した商品なら、運営法人を単位に探す方法があります。
例えば、同じ法人が入居施設とデイサービスを運営している場合でも、自社商品を提案できる範囲は別々に確認します。
「同じ法人だから、すべての事業所で使える」とは限りません。また、本部が一括して導入を判断するのか、各事業所で相談できるのかも確認が必要です。事業所を残したまま法人でまとめると、拠点ごとの違いと、共通する相談先を整理できます。
4. 新規開設・移転のお知らせから探す
運営法人の公式サイトなどで、新しい事業所の開設や移転のお知らせを確認する方法です。
ただし、情報が公開された時点で、設備やシステムの選定が終わっている可能性もあります。
開設予定日だけでなく、情報の掲載日と問い合わせ先も記録しましょう。まだ相談できる内容があるかは、相手への確認が必要です。開設情報は「必ず買う相手」を示すものではなく、連絡の用件を具体化する材料として使います。
5. 自社の導入事例と共通点がある事業所を探す
自社で支援した経験のある種別や業務から、候補を探す方法です。
例えば、デイサービスへの納品経験があるなら、どんな場面で商品が使われ、導入前に何を確認したかを振り返ります。
その共通点を探せば、初回の質問や説明資料を準備しやすくなります。
ただし、似た事業所に同じ課題があるとは限りません。事例は相手を決めつける材料ではなく、確認したいことを考える材料にしましょう。
情報源を使い分けて、候補収集を進める
条件が決まったら、対象の施設・事業所を掲載している情報源を選びます。
入居施設を探したいのか、訪問介護などの在宅系事業所を探したいのかで、確認するサイトも変わります。一つのサイトだけで、すべての種別がそろう前提にしないことがポイントです。
候補集めは手作業でもできます。ただ、複数サイトで検索し、名称や住所を転記し続けると、提案準備や資料送付後のフォローへ回す時間が減ってしまいます。
この収集工程を効率化する選択肢の一つが、
営業リスト収集ツールListoru(リストル)です。
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介護業界向けLPでは、安心介護紹介センター(旧かいごDB)、みんなの介護、ハートページナビなどが紹介されています。公開情報を収集してCSVで出力でき、対象サイトの条件に沿って候補を探せます。取得項目や条件はサイトごとに異なります。
一件ずつの転記を減らし、対象種別の確認や、商品を使う場面に合わせた説明へ時間を回す使い方です。
商材に合わせた3つのリスト活用例
以下は、掲載情報から候補を集め、公式サイトや連絡時の確認を加える活用例です。
1. 入居施設向けの設備・用品:種別と利用場面を確認する
安心介護紹介センターや、みんなの介護の掲載情報を起点に、対応地域の候補を探します。
その後、施設の種別や公開されている設備情報などを確認し、自社商品がどこで使われるかを整理します。
例えば、共用スペースで使う備品なら、商品の寸法や使い方が分かる資料を準備します。現在の設備や交換予定まで、掲載情報から分かったとは扱わないようにしましょう。

2. 在宅系事業所向けの業務支援:対応サービスを照合する
ハートページナビから、デイサービスや訪問介護などの候補を探す使い方です。
業務支援ソフトを扱う場合は、まず自社製品が対応するサービス種別と照合します。
例えば、「介護の記録を支援します」だけでは、相手が何を判断すればよいか分かりません。どの業務を支援できるかを伝え、現在の運用について相談できるかを確認します。
3. 複数拠点向けのサービス:事業所情報を法人でまとめる
収集した候補の運営法人を公式情報などで確認し、同じ法人の事業所を整理します。
例えば、複数拠点で実施する職員研修を提供するなら、本部で相談できるか、事業所ごとの検討になるかを問い合わせます。
運営法人情報が取得項目に含まれない場合は、追加確認して補います。法人の関連づけまで自動で完了する前提にはしません。
同じ住所でも、すぐに重複として消さない
介護施設リストを整えるときに気をつけたいのが、事業所の数え方です。
例えば、一つの建物に入居施設と別の介護事業所がある場合、住所が同じでも、同一の営業対象とは限りません。
反対に、同じ事業所が複数サイトで、少し異なる名称で掲載されている可能性もあります。住所だけ、名前だけで重複を判断しないようにしましょう。

確認には、次の項目を使います。
- 施設・事業所名
- 所在地
- サービスの種別
- 運営法人
- 公式サイト
- 公開されている事業所番号など、識別に使える情報
番号などが必ず取得できるという意味ではありません。必要に応じて公式情報で確認します。
「一施設一行」に統一するより、自社の提案先として区別する必要がある単位で残すことが大切です。件数が減ったら整理完了、とは限りません。
連絡先ではなく「何を相談する窓口か」を残す
例えば、施設へ設備の資料を送ろうとしたところ、次のように案内されたとします。
「使い方は現場で確認しますが、購入の相談は法人本部へお願いします。」
この場合、施設担当者と本部の窓口は、どちらも営業に必要な情報です。
片方を上書きせず、役割を分けて残しましょう。

- 施設・事業所: 利用場面や現場の条件を確認する相手
- 法人本部: 購入や全拠点への導入について相談する相手
- 営業記録: 案内された窓口、資料送付の可否、次回の連絡方法
ただし、この役割分担は法人によって異なります。最初から施設長が決裁者だと決めず、商材ごとの窓口を確認します。
初回の電話なら、例えば次のように用件を絞れます。
「共用スペースで使用する備品のご案内です。こちらの購入については、施設と法人本部のどちらへ相談すればよいでしょうか。」
相手が対応中なら、説明を続けず、都合のよい方法を確認します。利用相談専用などの窓口は案内に従い、営業連絡に使えると決めつけないようにしましょう。
公開情報で分からないこともある
施設の種別や運営法人が分かっても、次の内容までは確認できたことになりません。
- 商品・サービスの導入意向
- 現在使っている製品や契約内容
- 現場の困りごと
- 予算と購入時期
- 誰が導入を判断するか
例えば、求人を掲載している事業所でも、人手不足や業務支援ツールの必要性を断定できません。公開情報と、相手に聞いて分かった内容を分けて記録します。
リストルも、企業の課題やニーズを判定するツールではなく、全掲載事業所の取得や営業成果を保証するものではありません。
無料お試しでは、必要な情報を集められるか確認する

無料お試し版は約40サイト対応・最大3,000件で、CSV出力まで利用できます。クレジットカード登録は不要で、自動課金もありません。
有料版は300以上の収集対応サイトを案内していますが、利用できるサイト数はプランによって異なります。企業データベースは、本体とは別料金の有料オプションです。今回紹介したサイトがすべて無料対象とは限らないため、利用条件を確認してください。
介護施設リストの作成でよくある質問

Q1: デイサービスや訪問介護も、営業先として探せますか?
ハートページナビなど、在宅系の事業所を掲載する情報源から探す方法があります。入居施設と同じリストにまとめる場合も、サービス種別を分け、自社商品が対応するか確認しましょう。
Q2: 同じ住所の事業所は、まとめてよいですか?
住所だけでは判断できません。
事業所名、種別、運営法人などを照合し、別の事業所なら区別して残します。同じ事業所の重複掲載かどうかも確認してください。
Q3: 施設長と法人本部のどちらへ営業すればよいですか?
商材と法人の運営体制によって異なります。現場で使い方を確認する相手と、購入を相談する相手が違う場合もあるため、窓口と役割を分けて記録します。
Q4: リストがあれば、導入を検討している施設だけに連絡できますか?
今回紹介した情報収集だけでは、導入意向まで判定できません。
自社商材に合う候補を集めた後、案内の可否や現在の状況を確認する必要があります。
まずは「一つの種別×一つの地域」で探してみる

最初は、「対応地域のデイサービス」のように、対象を一つ決めてみてください。
候補を集め、種別と運営法人を確認し、相談窓口を記録する。この順番なら、名前が並んだ一覧を、次に何をするかが分かる営業リストへ整えられます。
まずは、自社商品を使う場面が浮かぶ事業所を探せるか、確かめてみましょう。
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