はじめに
客室用の備品を提案したいのに、ホテルの代表番号へ電話しても、どの部署に相談すればよいか分からない。旅館へ清掃サービスを案内したところ、「客室清掃の話ですか、浴場清掃の話ですか?」と聞かれ、説明が広すぎたことに気づく。
こうした行き違いで、営業が止まっていませんか?
ホテル・旅館への営業では、施設名と電話番号を集めるだけでは、提案につながりにくい場合があります。客室、フロント、食事処、浴場など、商品を使う場所によって、必要な情報も相談先も変わるためです。
さらに、施設で確認できることと、運営会社へ相談すべきことが分かれる可能性もあります。
この記事では、「どの施設の、どの業務に提案するか」から考える、ホテル・旅館リストの作り方を紹介します。
施設名より先に「提案する場所」を決める
宿泊施設向けの商材でも、使う場面はさまざまです。
最初に、次のどこへ提案するのかを整理してみましょう。
- 客室: アメニティ、寝具、家具、清掃など
- フロント: チェックイン、案内、予約管理など
- 食事処: 食材、食器、厨房設備、配膳など
- 浴場・共用部: 清掃、備品、設備の保守など

例えば、食事処向けの食器を扱うなら、食事提供の内容を確認したいところです。客室清掃の提案なら、対応できる客室や作業範囲を整理する必要があります。
「ホテルなら使えそう」から、「この場所の、この仕事で使う商品」へ具体化する。 ここが、リスト作成の出発点です。
施設の名称だけで設備やサービスを決めつけず、公式サイトなどの公開情報で確認しましょう。
営業候補を探す5つの切り口
1. 納品・訪問できる地域から探す
最初は、自社が無理なく対応できる地域を決めます。
備品を配送するだけなのか、設置や操作説明、定期的な訪問まで必要なのかで、対応範囲は変わります。
市区町村や温泉地など、自社の営業で使いやすい単位にそろえましょう。山間部などへの訪問では、所在地だけでなく移動経路も確認します。
候補を集めた後に対応条件が合わないと分かるより、先に納品・支援の範囲をそろえる方が、商談を進めやすくなります。
2. ホテル・旅館などの種類から探す
ビジネスホテル、リゾートホテル、旅館、民宿・ペンションなど、自社に合う種類から探す方法です。ただし、分類だけで提案を完成させないようにします。
例えば、同じ旅館でも、部屋食なのか食事処なのか、客室にどのような設備があるのかで、商品の使い方は変わります。
種類は候補を絞る入口とし、具体的な設備や提供サービスを追加確認しましょう。

3. 客室・食事・浴場などの設備から探す
自社商品の利用場所が決まっているなら、その設備やサービスを公開している施設を候補にします。
例えば、次のような確認です。
- 食器の提案なら、食事提供や食事処の案内
- 客室備品なら、公開されている客室の種類
- 浴場用品なら、浴場の有無と案内内容
- フロント支援なら、公開されている受付・案内方法
ただし、写真に写っている設備から、使用年数や交換予定までは分かりません。「提案する場所がある」と「今、購入したい」は別の情報として扱います。
4. 複数施設を運営する会社から探す
複数拠点での利用を提案したい場合は、運営会社を単位に整理します。
公式サイトの会社概要や施設一覧を確認し、施設名と運営会社名を分けて記録しましょう。
ホテルのブランド名だけで、運営会社や購入窓口が同じとは判断しないことがポイントです。
本部への案内が必要なのか、施設で個別に相談できるのかは、商品・サービスごとに確認します。
5. 開業・改装のお知らせや求人から探す
公式な開業・改装のお知らせや、フロント・清掃などの求人を、候補発見のきっかけにする方法です。
ただし、開業の発表時点で、設備や取引先が決まっている可能性もあります。求人についても、増員や欠員補充などの背景は確認が必要です。
「改装するから買い替えるはず」「清掃スタッフを募集しているから委託したいはず」とは考えません。
公開情報をもとに用件を絞り、現在相談できることがあるかを聞きましょう。
施設を集める工程を、毎回やり直さない
地域の施設を検索し、住所と連絡先を転記する。公式サイトで設備を確認し、運営会社を探す。別のサイトを見ると、先ほどの施設がまた出てくる。

こうした作業に時間を取られ、サンプルの準備や見積もり後のフォローが後回しになっていませんか?
すべてを一度に調べ切ろうとせず、作業を分けて進めます。
- 地域と施設の種類を決める
- 施設候補を集める
- 重複や対象外を整理する
- 設備・運営会社・相談先を確認する
- 提案内容を決めて連絡する
候補収集を効率化する選択肢の一つが、Listoru(リストル)です。
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ホテル・旅館向けLPでは、楽天トラベル、タウンワーク、グーグルマップなどが紹介されています。公開情報を収集し、CSVで出力できます。取得項目や検索条件は、収集先ごとに異なります。
転記の工程を減らし、施設ごとの提案準備へ時間を回す使い方です。
商材に合わせた3つのリスト活用例
以下は、掲載情報から候補を集めた後、公式サイトや連絡時の確認を加える活用例です。
1. 客室備品の営業:施設情報から、使う部屋を確認する
楽天トラベルを起点に、対応地域のホテル・旅館を候補として集めます。
取得後は公式サイトなどで客室の種類を確認し、自社商品をどこで使えるかを考えます。
例えば、客室用の収納用品なら、サイズや設置場所を確認するための資料を用意します。客室写真だけで寸法を決めず、検討が進んだ段階で条件を確認しましょう。
2. 清掃・人材関連の営業:募集業務を確認して用件を分ける
タウンワークでスタッフを募集する宿泊施設を候補として探します。
清掃の提案なら、求人の掲載元と実際の勤務先、募集している仕事内容を確認します。そのうえで、客室清掃なのか、共用部の定期清掃なのかを明確にして問い合わせます。
求人だけで人手不足や外部委託の意向は断定できません。現在の体制について相談できるかを確認する入口です。

3. フロント・案内サービスの営業:地域の候補から運用を聞く
グーグルマップから地域の宿泊施設を集め、公式サイトで受付や館内案内の情報を確認します。
多言語案内や受付支援を扱うなら、どの案内業務に対応するサービスかを整理しましょう。
外国語のページがあることや観光地にあることだけで、外国人宿泊客の割合や困りごとは分かりません。現在の案内方法と、支援を検討できる場面を聞きます。
リストは「施設」と「相談先」を分けて残す
例えば、客室用備品の案内で、次のように言われたとします。
「使い勝手は客室担当が確認しますが、購入については本部へ相談してください。」
この場合、現場で使う人と、取引を相談する相手の両方を残す必要があります。
リストには、次の情報を分けて記録しましょう。
- 施設情報: 名称、住所、種類、公式URL
- 提案の接点: 客室、食事処、浴場など、確認した設備・サービス
- 運営情報: 運営会社、確認できた本部との関係
- 相談先: 担当部署、案内された連絡方法
- 営業記録: 資料送付の可否、確認結果、次の予定
- 情報の出所: 掲載ページと確認日
同じ施設が複数の予約サイトに載っている場合もあるため、名称だけでなく、住所や公式URLも照合します。改称や別館の情報は、すぐに重複と判断せず、公式案内で関係を確認します。
電話では「宿泊の問い合わせ」と区別できる用件を伝える
宿泊施設の代表番号へかけるなら、最初に営業の用件を短く伝えます。
例えば、次のような聞き方です。
「客室用備品の取引に関するご案内です。新しい商品のご案内は受け付けていらっしゃいますか。可能でしたら、ご担当の窓口を教えていただけますでしょうか。」
フロント担当者へ、そのまま長い商品説明を始める必要はありません。

チェックイン対応中などで話せない場合は、都合のよい連絡方法を確認します。「午前なら空いているはず」など、施設の都合を決めつけないようにしましょう。
予約専用窓口や宿泊者向けの問い合わせフォームは、営業に使える前提にせず、公開されている案内に従います。
候補情報だけでは、購入予定までは分からない
施設の種類や設備が分かっても、次の内容は別途確認が必要です。
- 現在の取引先や利用製品
- 設備の更新予定
- 清掃などの外部委託状況
- 現場で困っていること
- 予算や導入時期
リストルも、施設の経営状態やニーズを判定するものではなく、すべての掲載情報の取得や営業成果を保証していません。listoru.com
無料お試しでは、必要な候補を探せるか確認する
無料お試し版は約40サイト対応・最大3,000件で、CSV出力まで利用できます。クレジットカード不要で、自動課金もありません。

有料版は300以上の収集対応サイトと件数無制限を案内していますが、利用できるサイト数はプランによって異なります。企業データベースは本体とは別料金の有料オプションです。紹介した収集先すべてが無料対象とは限らないため、利用条件を確認してください。
ホテル・旅館リスト作成でよくある質問

Q1: ホテルと旅館を分けて探せますか?
楽天トラベルなど、収集元サイトの検索条件に沿って探せます。分類や取得項目はサイトごとに異なります。取得後は、公式サイトで設備や提供サービスも確認しましょう。
Q2: 客室数が多い施設ほど、営業を優先すべきですか?
客室数だけでは決められません。自社の供給・サポート体制、提案内容、取引窓口との相性も考えます。
客室数などの情報が確認できない場合は、写真や外観から推測して埋めず、「未確認」として扱います。
Q3: 支配人と運営会社のどちらへ連絡すればよいですか?
商材と施設の運営体制によって異なります。
現場で使い方を確認する相手と、購入・契約を相談する相手を分けて確認してください。
Q4: 清掃スタッフの求人があれば、清掃委託を提案できますか?
営業候補にはできますが、求人だけで委託意向までは分かりません。
募集業務と勤務先を確認し、自社が扱う清掃範囲について相談できるかを問い合わせましょう。
まずは、提案する場所が浮かぶ施設から

最初は「対応地域の旅館へ、食事処で使う備品を提案する」のように、対象を具体的に決めてみてください。
候補を集め、設備と運営会社を確認し、相談窓口を記録する。この順番なら、施設名の一覧を、次の行動が分かる営業リストへ整えられます。
まずは、自社商材に合う宿泊施設を探せるか、確かめてみましょう。
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