はじめに
Webサイトのアクセス解析を見ていると、気になる数字が出てきます。
「直帰率が高いですね」
「このページ、離脱率が高いですよ」
……どちらも、お客様が帰ってしまったようです。
しかも、なんとなく悪いことのように聞こえます。
でも、直帰率と離脱率は意味が違いますし、高いからといって必ずしも悪いわけではありません👆
今回は、この二つの数字の違いと、Webサイト改善への活かし方を整理してみましょう。

第1章:直帰率とは?Webサイトで十分な反応がなかった割合
まずは「直帰率」からです。
直帰という言葉を聞くと、こんな場面を想像するかもしれません。
お店に入った。
店内をちらっと見た。
何も買わずにすぐ帰った。
これが直帰のイメージです。
以前のアクセス解析では、基本的に最初の1ページだけを見て、別のページへ進まずに訪問が終わった割合を直帰率と呼んでいました。
ただし、現在のGoogleアナリティクス(GA4)では、少し考え方が変わっています。
※Googleアナリティクス(GA4)とは、Googleが無料で提供しているWebサイトのアクセス解析ツールです。訪問者数やページの閲覧状況、問い合わせなどの行動を確認でき、Webサイトの改善に役立ちます。
GA4では、次のいずれにも該当しなかった訪問を、直帰として扱います。
・10秒を超えて滞在していない
・2ページ以上閲覧していない
・キーイベントが発生していない
キーイベントとは、問い合わせなど、サイトの成果を測るために重要だと設定した行動のことです。
つまり、現在のGA4では、単に1ページしか見なかっただけでは直帰とは限りません。
例えば、検索からブログ記事にたどり着いた人がいたとします。
記事を3分かけてじっくり読んだ。
知りたかったことが分かった。
満足してサイトを閉じた。
この場合、1ページしか見ていませんが、GA4では直帰に該当しません。
逆に、ページを開いて数秒で閉じ、ほかのページも見ず、キーイベントも起きなければ、直帰に該当します。
では、直帰率はどう計算するのでしょうか。
例えば、Webサイトへの訪問が100回あり、そのうち40回が直帰だった場合、直帰率=40%となります。
なお、GA4では「エンゲージメント率」という数字も使われます。
これは、一定の反応があった訪問の割合です。
直帰率=100%-エンゲージメント率 という関係になっています。
名前は少し難しいですが、要するに「訪問した人が、どの程度サイトに関わってくれたか」を見るための数字なのです。

第2章:離脱率とは?どのページで閲覧が終わったかを見る数字
次は「離脱率」です。
こちらは、もう少し分かりやすいかもしれません。
Webサイトを訪れた人は、必ずどこかで閲覧を終えます。
例えば、こんな流れです。
トップページ ⇒ サービス紹介ページ ⇒ 料金ページ ⇒ サイトを離れる
この場合、最後に見たのは料金ページです。
つまり、料金ページで離脱したことになります。
離脱率とは、一般的に、そのページが閲覧された回数のうち、そこでサイトの閲覧が終わった割合を指します。
例えば、料金ページが100回閲覧され、そのうち30回がそこで最後のページになったとします。この場合、単純な計算では、離脱率=30% です。
ここで直帰率との違いが出てきます。
直帰率は、訪問全体について十分な反応があったかどうかを見る数字です。
一方、離脱率は、どのページで閲覧が終わったかを見るための数字です。
そのため、料金ページで離脱した人が、直帰したとは限りません。
トップページを見て、サービス内容を読み、料金を確認してから帰った人も、料金ページの離脱に含まれます。
ちなみにGA4では「離脱数」という指標が用意されています。これは、そのページが訪問の最後になった回数を示します。
従来よく使われてきた離脱率と、GA4で確認できる離脱数は、区別しておきましょう。
第3章:直帰率と離脱率は、何が違う?

ここまでを、具体例で整理してみましょう。
ケース1:ブログ記事を開いて、すぐ帰った
検索からブログ記事へアクセス。
3秒ほど見て、そのままサイトを閉じた。
ほかのページは見ていない。
キーイベントも発生していない。
この場合は、
直帰に該当し、ブログ記事で離脱したことになります。
ケース2:ブログ記事をじっくり読んで帰った
検索からブログ記事へアクセス。
5分かけて記事を読み、そのままサイトを閉じた。
この場合、GA4では十分な滞在があったため、直帰には該当しません。
ただし、その記事が最後のページなので、離脱は発生します。
ケース3:商品ページをいくつか見て帰った
トップページから商品紹介へ。
さらに料金ページを確認。
そこでサイトを閉じた。
この場合も、2ページ以上見ているので直帰には該当しません。
でも、料金ページで離脱しています。
このように、
直帰と離脱は、同じ「帰った」でも見ていることが違うのです。
スーパーで例えるなら、
- お店に入って、ほとんど見ずに帰る。
- いろいろな売り場を見て、最後にレジ付近から帰る。
どちらもお店から出ていますが、店内での行動はまったく違いますよね。
ただしWebサイトでは、買い物を終えて帰った人と、買わずに帰った人の両方がいます。そのため、「帰った」という事実だけで評価しないことが大切です。
第4章:直帰率や離脱率が高いと、何が問題なのか?

ここで気になるのが、
「直帰率や離脱率は、低いほうがいいの?」という疑問です。
答えは、必ずしもそうではありません。
例えば、会社の電話番号を調べるためにWebサイトを訪れた人がいたとします。
必要な情報を見つけて、電話をかけた。そのままサイトを閉じた。
この人は、Webサイトをあまり回遊していません。でも、目的は達成しています。
また、ブログ記事でも同じです。
「コンバージョンとは何か」を調べていた人が、記事を読んで理解した。ほかの記事は読まずに帰った。これも、必ずしも悪いことではありません。
一方、気になるケースもあります。
例えば、商品紹介ページへのアクセスは多いのに、すぐに帰る人が多い場合です。
考えられる原因としては、
・検索した内容と、ページの説明が合っていない
・何の商品なのか、最初に伝わっていない
・ページが表示されるまで時間がかかる
・スマートフォンでは読みにくい
などがあります。
また、料金ページで多くの人が離脱しているなら、価格が想定より高いのかもしれません。料金の仕組みが分かりにくい可能性もあります。
ただし、料金を確認して納得した人が、そのまま電話やメールで連絡しているケースも考えられます。
離脱が多い場所は、必ずしも問題のある場所ではありません。
重要なのは、そのページの役割と合わせて考えることです。
第5章:Webサイト改善では、数字をどう使えばいい?
では、直帰率や離脱率を実際のWebサイト改善にどう活かせばいいのでしょうか。
おすすめは、すべてのページを一度に改善しようとしないことです。
まず、ページの目的を確認します。
1.ブログ記事なら、内容が役立っているか
ブログは、情報を知ってもらうことが目的の場合があります。
そのため、直帰率だけでなく、どのくらい読まれているか、関連記事へ進んでいるかなどを確認します。必要な情報を提供できているなら、1ページで閲覧が終わっても悪いとは限りません。
2.サービスページなら、興味が次につながっているか
サービスページの目的が問い合わせや資料請求なら、その行動につながっているか確認します。
例えば、訪問者がすぐ帰ってしまう場合は、ページ冒頭の説明を見直してみる。ある程度読まれているのに問い合わせが少ないなら、料金や導入方法、CTAを確認する。
このように、数字とページの内容を一緒に見ます。
3.申し込みページなら、途中で迷っていないか
申し込みフォームへ多くの人が進んでいるのに、送信完了が少ない。
そんな場合は、入力項目が多すぎたり、必須項目が分かりにくかったりするかもしれません。ただし、この問題は離脱率だけでは判断できません。
フォームの表示数や送信完了数なども合わせて確認する必要があります。
大切なのは、
「数字が高いから悪い」と決めつけず、「なぜその数字になっているのか」を考えること。
そして改善したら、数字がどう変わったかを確認します。
これを繰り返すことで、Webサイトは少しずつ使いやすくなっていきます。

まとめ
いかがでしたか?
直帰率と離脱率。
どちらもWebサイトから人が離れることに関係していますが、意味は違います。
- 直帰率は、訪問中に十分な反応がなかった割合。
- 離脱率は、そのページで閲覧が終わった割合。
まずは、この違いを覚えておきましょう。
そして、数字が高いからといって、すぐに悪いと判断しないこと。
- お客様が満足して帰ったのか。
- 知りたい情報が見つからずに帰ったのか。
そこを考えることが大切です。
スーパーだって、買い物を終えたお客様が出口から帰るのは当たり前です。
全員がいつまでも店内を歩いていたら、それはそれで困りますよね(笑)
Webサイトの数字は、お客様を引き止めるためではなく、迷わず目的を達成してもらうために使うもの。
直帰率も離脱率も、そのためのヒントとして活用していきましょう。
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