【提案書で差をつけろ】広告営業の“コンペに通る資料”には必ずある5つの仕掛けbyリストル

はじめに

コンペ——それは広告営業にとって避けては通れない戦場。アイデアの切れ味、戦略の整合性、プレゼンの熱量。どれが欠けても勝ち残れないこのフィールドで、私たちは日々“選ばれる提案”を模索し続けています。

この記事では、「刺さる提案書」とは何か、その構造と設計思想、さらには提出前後の工夫まで、コンペで勝つために必要なエッセンスをまとめました。

読み終わる頃には、「あ、今度のコンペ、いけるかも」と思ってもらえるはず。ではさっそく、提案書づくりの“型”を掴みに行きましょう。


目次

  1. コンペで勝つために必要な“心構え”
  2. 提案書作成前にやっておくべき“基本準備”
  3. “刺さる構成”とは?ストーリー設計の秘訣
  4. デザインとコピーで“説得力”を高めるコツ
  5. 提案&フィードバック活用術
  6. まとめ

1. コンペで勝つために必要な“心構え”

まず最初に強調したいのは、「提案書づくりは“説得のための設計”である」ということです。これは単なる資料作成作業ではなく、“選ばれるための戦略表現”そのもの。見た目が整っているかどうか以上に、「このクライアントの課題に、どう向き合い、どう応えようとしているのか?」という“姿勢”が問われています。

■ そもそも、コンペの本質とは?

多くの営業が見落としがちなのは、コンペは「提案の競争」ではなく、「信頼の獲得合戦」であるという点です。発注側は、必ずしも“アイデアが一番面白い会社”を選ぶとは限りません。「このチームなら安心して任せられる」「この提案、ちゃんと自社を理解してくれてる」と思わせることが、勝敗を分けます。

■ 「提案≠プレゼン」だと気づこう

プレゼンは“発表”、提案は“対話”です。勝ちに行く提案書は、一方通行の説明で終わらせません。「御社はこういう課題を感じているのでは?」「その背景にはこんな事情があるのでは?」と、“共感”から始める姿勢が大切です。

■ 自社の武器を把握しておく

差別化は、必ずしも奇抜なアイデアから生まれるわけではありません。「なぜそれが自社にしかできないのか?」を言語化しておくことで、シンプルな提案も説得力を持ちます。

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2. 提案書作成前にやっておくべき“基本準備”

「提案書は準備で8割決まる」と言っても、決して言い過ぎではありません。作成に取りかかる前の情報収集と整理こそが、勝敗を左右する“仕込み”の部分。ここを丁寧にやっておくことで、資料は自然と「刺さる」内容になります。

■ 情報は“量”より“質”

よくある失敗は、とにかくクライアントのウェブサイトや過去事例を大量に調べて「調べたつもり」になってしまうパターン。大切なのは、“その企業がいま本当に困っていることは何か?”に迫ることです。

たとえば、こんな視点で情報を集めましょう:

  • 最近のプレスリリースやニュース(=今まさに取り組んでいる戦略)
  • 業界全体のトレンド(=クライアントが直面している外部要因)
  • 競合企業の動向(=比較対象として見られるポイント)

■ クライアントの立場で考える

クライアントが広告を発注する理由は、「なんとなくプロに頼みたいから」ではありません。多くの場合、上司からのプレッシャー、社内でのKPI達成、新製品の売上責任……など“ビジネス上の困りごと”を解決する手段として広告代理店に相談しているのです。

つまり、単に「良さそうな案」ではなく、「その人の社内での戦いに勝たせてあげられる案」が強いのです。

■ 提案の“条件”を明確にしておく

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以下のポイントは、提案書に落とし込む前に必ず整理しておくべきです:

  • 課題:何を解決したいのか?
  • 目的:その解決によって何を達成したいのか?
  • 制約条件:予算、納期、使用メディアなど
  • 評価ポイント:どこが重視されそうか?(例:斬新さ、実現性、費用対効果)

こうした前提条件を押さえておくと、後の構成設計に無駄がありません。

3. “刺さる構成”とは?ストーリー設計の秘訣

提案書は、単なる情報の羅列ではなく、「相手の意思決定を後押しする物語」であるべきです。どんなに優れたアイデアも、“構成”が悪ければ伝わりません。ここでは、刺さる提案書に共通するストーリーの型と、実践的な組み立て方を解説します。

■ 提案書の黄金構成:5ステップモデル

多くの勝てる提案書に共通する流れは、以下の5ステップです。

  1. はじめに(背景・共感)
     → なぜこの提案をするのか? クライアントの課題を共有し、「私たちは理解してますよ」という姿勢を伝える。
  2. 課題の深掘りと解釈
     → 単なる現象ではなく「なぜそうなっているのか?」を掘り下げる。ここでの視点がズレると、提案全体が空回りします。
  3. ソリューション(提案の核)
     → 課題に対する打ち手を示す。ここでは「アイデアの目新しさ」よりも「ロジックと納得感」が大切です。
  4. 実施内容とスケジュール
     → 提案の実現方法を具体化。体制、予算、期間などを簡潔にまとめる。夢物語ではなく“現実感”が鍵。
  5. 効果予測と期待される成果
     → 提案によって得られる成果を、定量的・定性的に示します。ゴールが明確だと、意思決定しやすくなります。

■ 見出しの付け方で、伝わり方が変わる

提案書の見出しは、単なる“章タイトル”ではありません。むしろ、読者の関心を引き、内容を一瞬で伝える「キャッチコピー」に近いものです。

例:「提案内容」ではなく、「ファンを巻き込む3ステッププロモーション」など、意図が瞬時に伝わる見出しを意識しましょう。

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■ 読む人の“社内調整”を想像する

提案書は、読み手がそのまま社内会議で使うことも多いもの。営業担当だけでなく、マーケ責任者や経営層が読んでも理解できるように、情報の整理、図解、言い回しの平易さにも配慮することが重要です。

4. デザインとコピーで“説得力”を高めるコツ

提案書の中身がいくら優れていても、それを支える“見せ方”が雑だと、説得力は一気に落ちてしまいます。ここでは、営業資料にありがちなミスを回避しつつ、「読ませる」デザインと「刺さる」コピーの作り方を解説します。

■ 「読みやすい」は“信用”の第一歩

提案書は、「読む気が起きるかどうか」がすべてのスタートラインです。デザインにこだわる理由は、“視覚的ストレスをなくすことで中身に集中してもらう”ため。以下のポイントを押さえるだけでも、印象は大きく変わります。

  • 余白を活かす:情報を詰め込みすぎず、“呼吸できる”スペースを作る。
  • 1スライド1メッセージ:1枚で伝える内容は1つ。欲張らない。
  • 強調は絞る:太字や色は“ここぞ”の箇所だけに使う。
  • 色使いは3色まで:メイン・アクセント・補助色を固定し、統一感を出す。

■ コピーは“読み手の脳内会話”に合わせる

読み手は、資料を読みながら常に「で、どういうこと?」「うちに何の関係があるの?」と心の中でツッコミを入れています。これに“先回り”して答えるのが、説得力のあるコピーです。

たとえば:

  • ✗「〇〇キャンペーンを提案します」
     → ◯「新規顧客を最短で獲得するための3週間集中施策」
  • ✗「SNS広告を活用」
     → ◯「20代女性の興味を“深掘り”できる、Instagram中心のプラン」

■ グラフ・図解も“伝えるための設計”が要

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「グラフ=入れておけばわかりやすい」は誤解です。むしろ雑に作られたグラフは“ごまかし”に見えて逆効果になることも。効果的な図解にするためには:

  • 見せたい数字は大きく
  • 凡例は最小限に
  • 色はストーリーに合う意味を持たせる
  • 説明文を添える

資料は“読むもの”ではなく“伝えるもの”。その意識があるかどうかで、読み手の反応は180度変わります。

5. 提案&フィードバック活用術

提案書が完成したら、いよいよ勝負の場、プレゼンです。しかし、ここでも大切なのは「うまく説明すること」ではなく、「納得してもらうこと」。さらに、たとえ負けても“次につながる提案”にすることが、営業としての成長の鍵を握ります。

■ プレゼンは「空気を読む」コミュニケーション

提案書を読み上げるだけのプレゼンに、心は動きません。むしろ、資料は“補助資料”に過ぎないと割り切り、以下のような姿勢で臨むと効果的です。

  • アイスブレイクで空気をやわらげる:雑談でも一言でも、場の空気を“共有”できると、聞く耳を持ってもらいやすい。
  • 話し方に緩急をつける:すべてのスライドを同じ熱量で話すと単調に。重要な箇所では語気を強めたり、間を取ったりする。
  • 目線を合わせる:相手の反応を見ながら調整することで、双方向の雰囲気が生まれる。

■ 質問タイム=“見込み度”のバロメーター

「何かご質問は?」の瞬間は、相手の“温度”が表れるポイントです。質問が多い=関心が高い証拠。ここで慌てずに対応できると、信頼度がグッと上がります。

質問への答え方のコツ:

  • 感謝+補足型で返す:「そのご指摘、非常に重要です。補足すると……」
  • 分からない場合は正直に言う:「今すぐお答えできないのですが、持ち帰って精査してお返しします」

誤魔化しは一瞬で見抜かれます。誠実さこそ、最大の武器です。

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■ フィードバックは“営業の宝”

残念ながらコンペに敗れた場合も、決して「無駄」ではありません。むしろ、「なぜ選ばれなかったのか?」というフィードバックは、営業が最も成長できる瞬間です。

ぜひ、こう聞いてみてください:

  • 「選定にあたって、どの点が評価されましたか?」
  • 「当社の提案について、改善点があればぜひ教えてください」

この問いかけが、次回提案の成功率を何倍にも引き上げてくれます。

6. まとめ

コンペで“刺さる提案書”をつくるというのは、決して魔法のようなスキルではありません。むしろ、そのプロセスはとても地道で、泥臭くて、でも確実に結果に直結する“営業の技術”です。

ここまでのポイントをおさらいしましょう。

  • 勝つための心構え:提案は「信頼を勝ち取る」ための設計
  • 事前準備の質がすべてを決める:調べるべきは“企業の悩みの本質”
  • 構成はストーリーで伝える:読む人が“社内で説明しやすい”かが重要
  • デザインとコピーの力を侮らない:読みやすさ=信用の入り口
  • 提案後のやりとりが次を生む:質問とフィードバックは営業の財産

そして何より、「選ばれなかった=否定された」ではないということを、どうか忘れないでください。

提案を磨いていく過程は、あなたの営業としての価値を磨くことそのものです。いつか、どんな競合が来ようとも「この人にお願いしたい」と言われる日が、必ずやってきます。

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今日よりも、明日の提案書が少しだけ良くなるように。
その積み重ねが、あなたを“勝ち続ける営業”に育ててくれます。


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