はじめに
起業には夢があり、自分の力で道を切り開ける喜びがあります。
一方で、その一歩を踏み出す瞬間から、数多くの落とし穴が待ち構えているのも事実です。
「とにかくやってみよう!」と意気込む気持ちは大切ですが、勢いだけでは超えられない壁も多く存在します。
特に起業初期に犯しやすい「やってはいけない」ミスは、後々の経営に長く影響を及ぼすことも少なくありません。
でも安心してください。
これらの失敗は、事前に知っていれば避けられるものばかりです。
ムダな遠回りをせず、理想のビジネスを着実にカタチにしていくために。
まずは“やらないこと”を知ることから、始めてみませんか?
目次
■ はじめに
■ 第1章:勢いだけで独立するのはNG
■ 第2章:マーケットを見ずに商品・サービスを決める
■ 第3章:人を安易に雇う・任せすぎる
■ 第4章:集客・営業を甘く見てしまう
■ まとめ
第1章:勢いだけで独立するのはNG
起業を決意する瞬間、多くの人が「もうこの会社は辞める!」「今ならチャンスだ!」と感情的に動きがちです。
その決断がエネルギーになるのは確かですが、勢いだけで独立に踏み切るのは、極めてリスクが高い行動です。

✔ よくある失敗①:準備不足のまま退職してしまう
「とりあえず会社を辞めて、そこから考えよう」というパターン。これは非常に危険です。
収入が絶たれた状態で、ビジネスモデルも未完成、資金の目処も立っていない……そんな状態では、焦りとプレッシャーだけが先行してしまいます。
- 生活費を確保できず、アルバイトに逆戻り
- 未完成のサービスで見切り発車→顧客離れ
- 精神的に疲弊し、起業そのものが嫌になる
こうした“スタートの失敗”は、あとあと大きな後悔につながります。
✔ よくある失敗②:スキルと経験が不十分なまま始める
「とりあえず自分でやればなんとかなるだろう」と思って起業しても、
・営業が苦手
・集客の知識がない
・お金の管理が雑
……といった状態では、ビジネスはなかなか軌道に乗りません。
起業後に「こんなスキルも必要だったのか!」と気づいても、手遅れになることもしばしば。
特に一人起業では、「自分=会社」なので、苦手分野を放置するわけにはいかないのです。
✔ 対策:3つの“棚卸し”で冷静な判断を
勢いを活かしつつ失敗を防ぐには、以下の準備をしっかり行いましょう。
- お金の棚卸し(資金計画)
・自己資金の残高
・固定費と変動費の想定
・最低限の生活費を何ヶ月分確保できるか - スキルの棚卸し(強みと弱みの可視化)
・何ができるか?
・何が足りないか?
・外部に頼れることは何か? - 時間と人脈の棚卸し(孤立を避ける)
・頼れる仲間やアドバイザーはいるか?
・起業に専念できる時間は確保できるか?
✔ 「準備が整ってから」ではなく「整えながら始める」
大事なのは、100%完璧になるまで待つことではなく、最低限の準備を済ませたうえで“小さく始めて試す”ことです。
副業として始めたり、モニター顧客でサービスをテストしたりといった「準備中でも動ける方法」も選択肢に入れましょう。
“走りながら考える”ではなく、“考えながら走る”というスタンスが、結果的に着実な一歩を生むのです。
第2章:マーケットを見ずに商品・サービスを決める
起業を目指すとき、多くの人が最初に考えるのは「何を売るか?」という点です。
自分の得意なこと、好きなこと、思いついたアイデア――それ自体はとても大切ですが、“市場のニーズ”を無視してしまうと、そのサービスは売れません。

✔ よくある失敗:自己満足型の商品開発
「これ絶対ウケると思ったんだけど…」
「自分が欲しかったから、きっと他の人もそうだと思って…」
こういった発想で作られた商品・サービスは、一見“熱量”があるように見えても、顧客のニーズとズレているケースが非常に多いのです。
- 独創的すぎて伝わらない
- 価格や機能が相場とかけ離れている
- そもそも顧客がその分野にお金を払う習慣がない
自分の頭の中だけで組み立てたビジネスは、現実市場とのギャップに苦しむことになります。
✔ 対策①:市場リサーチから始める
起業における正しい順番は、「やりたいこと」よりも「求められていること」から考えることです。
- すでにその市場にある類似商品はどんなものか?
- ユーザーはどんな言葉でその悩みを検索しているか?
- 価格帯や利用シーンにどんな傾向があるか?
SNS、レビューサイト、口コミ、検索ワードなど、“生活者の声”に耳を傾けることが何よりの出発点です。
✔ 対策②:ペルソナを設定する
市場を見たあとは、「誰のためのサービスか?」を明確にすることがカギになります。
そのために便利なのが「ペルソナ設計」です。
- その人の年齢、職業、悩み、行動習慣
- どんな情報に影響されるのか?
- なぜそれを買いたいのか?何に期待しているのか?
このように、具体的な一人を思い浮かべながら設計することで、サービスの軸がブレなくなり、マーケティングの精度も格段に上がります。
✔ 対策③:最小単位でテストする
「完璧なものができてから売る」のではなく、まずはシンプルな形で試してみることも重要です。
- LP(ランディングページ)だけ先に作って反応を見る
- 無料モニターを募集して使ってもらう
- SNSでサービス案を公開し、リアルな反応を得る
こういった“スモールテスト”を繰り返すことで、修正や改善の余地が見えてきます。
商品やサービスは、「売れるから正解」なのではなく、「求められていることに応えたから売れる」のです。
市場から目を背けず、“聞くことから始める起業”を意識しましょう。
第3章:人を安易に雇う・任せすぎる
起業すると、「一人じゃ限界がある」「誰かと一緒にやったほうが早い」と考え、人材を早い段階で増やそうとするケースがあります。しかし、起業初期において“人を雇う”ことは、想像以上にリスクが高い選択です。

✔ よくある失敗:信頼だけで任せる
- 元同僚や友人と一緒に始めたが、価値観の違いで関係が悪化
- スキルや実績を確認せず、感覚で仕事を任せてしまう
- 相手に「経営者の覚悟」を共有できていなかった
こういった状況になると、人間関係のトラブルが事業のブレーキになりやすく、最悪の場合は事業そのものが止まってしまうこともあります。
✔ よくある失敗:人件費が先行してしまう
「営業が必要だから営業マンを」「事務が苦手だからアシスタントを」――その気持ちは理解できますが、
売上が安定していない段階での人件費は、資金繰りの大きな負担となります。
- 固定費が増えてプレッシャーが大きくなる
- 雇った人を維持するために、本来のビジョンを犠牲にしてしまう
- 離職されてノウハウが消える
こうした問題を避けるためには、採用に踏み切る前に“やるべきこと”があります。
✔ 対策①:最初は「ひとり経営」でもOK
起業初期は、「自分でやってみる」ことから始めましょう。
すべてを完璧にこなす必要はありませんが、自分で体験することで判断力や必要なスキルが磨かれます。
- 苦手な業務でも一度は手を動かしてみる
- どうしても難しいものは、外注(業務委託)を検討する
- 外注先の質も、自分がやってみた経験があってこそ見極められる
✔ 対策②:「誰かに任せたい」より「どこを任せるか」
雇用ではなく外注を選ぶ場合も、ポイントは「何を、どの粒度で任せるか」を明確にすることです。
- 経理は毎月の記帳と確定申告だけ頼む
- SNSは投稿作成だけ委託して、戦略は自分で持つ
- 営業は紹介が中心ならツールだけ整えておく
「全部おまかせ」ではなく、「このパートを、この条件でお願いしたい」という細分化が、起業初期の最適な人材活用です。
信頼は大切ですが、それだけでビジネスパートナーやスタッフを決めてしまうのは危険です。
小さく始めて、確実に広げていく。人との協働も“設計”が大事な時代です。
第4章:集客・営業を甘く見てしまう
「いいサービスをつくれば、自然とお客さんは集まる」――そんな幻想を抱いて起業すると、現実とのギャップに直面します。
実は、どんなに優れた商品やサービスでも、“知ってもらえなければ存在しない”のと同じなのです。
✔ よくある失敗:集客を“あと回し”にする

- 商品の完成ばかりに時間をかけてしまい、集客・営業は後回し
- SNSやブログは「時間ができたらやろう」と思って手を付けない
- 「営業は苦手だから」と避けてしまう
結果、ローンチしても誰にも気づかれず、モチベーションが急落――というケースは本当によくあります。
✔ よくある失敗:売り込みができず収益化できない
「押し売りっぽくなりたくない」「友人に紹介してもらうだけでいい」と遠慮しすぎてしまい、売ることへの“遠慮グセ”が収益の壁になるパターンもあります。
サービスには自信があるのに、なぜか売れない……
これは、サービスではなく“伝え方”の問題かもしれません。
✔ 対策①:「売る仕組み」を最初に設計する
起業初期から意識したいのは、「作ったあとに売る」ではなく、「最初から売れる道筋をつくっておく」ことです。
- どのチャネルで誰に届けるのか?(SNS/紹介/検索など)
- 無料モニターから口コミを生み出せるか?
- リスト(見込み客)をどうやって集めるか?
商品設計と同時に「集客→認知→購入」の流れを描くことで、リリース後の“迷子状態”を防げます。
✔ 対策②:営業は「会話」と考えるとラクになる
営業というと、「契約を取る」「モノを売る」といったイメージを持つ方も多いですが、
本質は「相手の悩みを聞いて、解決策を提案する」ことです。
- 相手の話に耳を傾ける
- 自分の経験を踏まえて、自然な提案をする
- 「こんな方法もありますよ」と選択肢を渡す
このように、“売る”のではなく“伝える・寄り添う”という姿勢で向き合うことで、営業への苦手意識も和らぎます。
サービスは、知ってもらって初めて価値を持ちます。
“いいものをつくる”と同じくらい、“伝える力”を育てることも、起業成功のカギになるのです。
まとめ
起業はワクワクする挑戦ですが、同時に現実的な落とし穴もたくさんあります。
今回ご紹介した「やってはいけない」失敗例――
- 勢いだけで独立してしまう
- マーケットを無視して商品を決める
- 人を安易に雇い、任せすぎてしまう
- 集客や営業を軽視してしまう
これらはどれも、ほんの少しの意識と準備で回避できるものばかりです。
大切なのは、“走り出すこと”そのものではなく、正しい方向に、地に足をつけて一歩ずつ進むこと。
冷静な視点と柔軟な対応力があれば、失敗も経験に変わり、強みになっていきます。

「やってはいけないことを知っている」というのは、実はとても大きな武器。
ぜひこの記事を参考に、理想の起業ライフを一歩一歩、形にしていってください
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