はじめに
最近よく耳にするようになった言葉――「推し活」。
アイドルやキャラクター、アーティストなど、自分の“推し”を全力で応援する活動を指します。
一見、営業とはまったく関係なさそうなこの「推し活」ですが、
実はこの“応援したい”という感情こそが、現代の営業に欠かせないヒントなんです。
営業といえば、商品の良さを伝え、相手を説得し、クロージングへ持っていく――
そんなイメージを持っている方も多いかもしれません。
でも今は違います。
「買わせる」ではなく、「共感してもらう」ことが、営業の成果を大きく左右する時代。
まさに、“推し活的なマインド”が営業現場でも活きてくるのです。
本記事では、営業と「推し活」の意外な共通点を紐解きながら、
共感を軸にした“新しい営業スタイル”の可能性を探っていきます📣
目次
- はじめに
- 第1章:“推し活”とは?営業との意外な共通点
- 第2章:商品より“人”を推す営業スタイルとは?
- 第3章:共感マーケティングで“熱量のある顧客”を育てる
- 第4章:推し活的な“ストーリー営業”が心をつかむ
- 第5章:“推される営業”になるために今日からできること
- まとめ
第1章:“推し活”とは?営業との意外な共通点
「推し活」とは、自分が心から応援したい存在――たとえば、アイドル・声優・キャラクター・スポーツ選手・YouTuberなど――を日常的に“推す”活動のことです。
グッズを買ったり、SNSで拡散したり、ライブに足を運んだり。
「自分の好き」を自発的に広め、仲間を増やし、時にはコミュニティまで育てていく。
そんな熱量のある行動こそが、まさに推し活の本質です。

✅ 共通点1:好きだから動く。指示されない“自発性”
営業でも、「売らなきゃ」という義務感で動くより、
「この商品、本当にいいから紹介したい!」という想いのある提案のほうが、相手の心を動かします。
推し活においても、「誰かに言われたから応援してる」人はいません。
自分の意志で“推している”からこそ、伝わるものがあるんですね。
✅ 共通点2:感情でつながる。理屈より“共感”
推し活では、たとえば「歌が上手いから好き」よりも、
「頑張っている姿に心を打たれた」「インタビューで人柄に惚れた」など、
感情ベースの共感が、ファンの心を動かします。
営業も同じです。
スペックや価格の説明だけでは響かない時代。
「この人が言うなら信用できる」「応援したくなる」――
そんな感情のつながりが、信頼を生むのです。
✅ 共通点3:一人じゃない。“共犯者”がいると強い
推し活が加速するのは、“一緒に盛り上がる仲間”がいるとき。
共通の話題があることでSNSでつながり、盛り上がりが連鎖していきます。
営業でも、「あなただけじゃない。他にもこの商品を喜んでくれている人がいます」という共感と社会的証明があれば、提案に説得力が増します。
つまり、「推す」文化には、営業に必要なヒントがたくさん詰まっているんです。
次章からは、“推し活的アプローチ”をどう営業現場に活かしていけるか、
5つの視点から深掘りしていきます!
第2章:商品より“人”を推す営業スタイルとは?
かつての営業といえば、商品のスペックや価格、導入効果をひたすら語る「モノ重視」のスタイルが主流でした。
しかし、情報があふれた今の時代、商品そのものの差別化はますます難しくなっています。
そこで注目したいのが、“誰から買うか”に価値が移っているという事実。
つまり、「人」を推す営業スタイルが、信頼と売上を生む時代に突入しているのです。

✅ 商品は似ていても、「推される人」は唯一無二
たとえば、同じような商品を扱っていても、
「○○さんから買いたい」「○○さんに任せたい」と言われる営業担当は、圧倒的に強いです。
これはまさに、“担当者そのものが推されている”状態。
- 話しやすい
- 誠実で信頼できる
- 情報を惜しまずくれる
- 人間味がある
そんな営業パーソンには、自然と「この人を応援したい」という気持ちが芽生えます。
それが“営業×推し活”の重なる部分なのです。
✅ 「商品の魅力」ではなく「あなたの魅力」で選ばれる
今やSNSやオンライン商談で、顧客と接する機会は多様になっています。
だからこそ、あなたの価値観や想い、仕事にかける姿勢をしっかり伝えることが重要。
- 「実はこの商品、うちの親も使ってるんです」
- 「○○さんの業界、以前私も在籍していて…」
そんな個人的なストーリーが、「共感」を生み、提案の信頼度を高めてくれます。
✅ “売る”より“伝える”が刺さる
推し活でファンがするのは、「買って!」ではなく「これ、最高だから見てみて!」という自然な発信。
営業も、「絶対導入すべき」ではなく、
「こういう使い方もできますよ」「実際こうだったそうです」という情報提供型の姿勢が信頼を呼びます。
営業が“推し”になる時代――
「人として応援される営業スタイル」は、最強の武器になるかもしれません。
第3章:共感マーケティングで“熱量のある顧客”を育てる
SNSが普及し、あらゆる情報が即座に届く今、
単に商品情報を届けるだけでは顧客の心は動きません。
今必要なのは、「共感」からスタートするマーケティングです。
そしてその共感が、結果として“熱量のある顧客”を生み出します。
✅ 共感マーケティングとは?
共感マーケティングとは、
相手の価値観や感情に寄り添い、興味を自然に引き出すアプローチのこと。
たとえば:
- 顧客の「課題あるある」に共感する投稿
- 社員の失敗談や成長ストーリーの共有
- 商品の背景にある想いを丁寧に語る発信
こうした内容は、数字では測れないけれど、
「なんか好き」「信頼できる」という感情を動かす力があります。

✅ 熱量は「関与の深さ」から生まれる
熱量のある顧客は、こんな特徴があります:
- 自ら製品の魅力を発信してくれる
- 小さな改善点もフィードバックしてくれる
- 他の顧客とのつながりを作ってくれる
この状態は、まさに営業が“推されている”状態。
価格や条件ではなく、「このブランド・この人と一緒にいたい」という関係性がベースにあります。
✅ 数より深さ。“エンゲージメント”重視の考え方へ
以前は「どれだけ多くにリーチできたか」がKPIの主流でしたが、
今は「どれだけ深くつながれているか」が評価される時代。
SNS上でのコメントやシェア、レビューや紹介など、
“自発的な関与”が多い顧客こそ、真のファンでありパートナーです。
共感を育てることは、営業の成果を「一時的な売上」から「継続的な関係性」へと進化させる道でもあります。
第4章:推し活的な“ストーリー営業”が心をつかむ
「この商品は、○○機能が優れていて…」
そんな説明だけでは、もう相手の心は動かなくなってきています。
今、多くの顧客が求めているのは、
「その商品やサービスにどんな物語があるのか?」というストーリーです。
そしてこれは、まさに“推し活”に通じる感覚。
ファンが「どんな苦労を乗り越えてきたか」「なぜここまで頑張れるのか」といった背景に惹かれるように、
営業もストーリーを伝えることで、共感と記憶に残る印象を残すことができます。

✅ スペックよりも背景に惹かれる時代
たとえば、こういった営業トークは印象に残ります:
- 「この商品、開発担当が“自分の母の悩みを解決したい”という思いから始めたんです」
- 「このサービスが生まれたきっかけは、ある中小企業の苦悩でした」
こうした“背景の語り”は、
商品を単なるモノから「意味のある存在」に変えてくれます。
✅ お客様の物語に“共演”する姿勢
推し活では、ファンが“推しの物語に参加している”という感覚を持ちます。
営業も同様に、「お客様の物語に参加している」意識が重要です。
- 「○○さんの新しいチャレンジを一緒に形にしていきたいです」
- 「今後の展望、ぜひ私たちも力になれたら嬉しいです」
こんな一言が、単なる“売り手”から“共演者”へと関係を変えてくれます。
✅ ストーリー営業に必要なのは「観察力」と「解釈力」
お客様の状況や背景に興味を持ち、
その文脈をくみ取り、営業としてどんな物語を紡げるか――
ここに、これからの営業の真価が問われてきます。
推し活的ストーリー営業は、
「売れるかどうか」より「誰と一緒に未来を描けるか」を大切にするアプローチです。
第5章:“推される営業”になるために今日からできること
これまで見てきたように、「推し活」に学ぶ営業スタイルは、
売ることよりも“信頼と共感”を積み上げていくプロセスです。
では、実際に“推される営業”になるには、どんなことから始めれば良いのでしょうか?
今日から取り入れられる小さな一歩をいくつか紹介します。

✅ 1. SNSや名刺で「人柄」が伝わる要素を加える
まずは、人間味を表現することが第一歩。
名刺やプロフィール、SNSの自己紹介に、少しだけ“個性”や“こだわり”を入れてみてください。
- 「休日はサウナでリフレッシュしています」
- 「元・製造業出身。モノづくりにうるさい営業です」
こうした要素は、初対面の緊張を和らげ、親しみを生みます。
✅ 2. 商品より先に「想い」を語る
提案の場では、スペックの前に“なぜこの提案をしたのか”を語ってみましょう。
- 「○○さんの課題を聞いて、真っ先にこの方法が浮かびました」
- 「前職で似た経験をしていて、すごく他人事に思えなくて…」
“共感から始める営業”は、相手の関心と信頼を引き出しやすくなります。
✅ 3. 顧客のSNS投稿やニュースにリアクションする
推し活では、ファンがSNSで推しの一挙手一投足に反応しますよね。
営業も、お客様の発信に共感を示す行動が効果的です。
- 「〇〇さんの記事、拝見しました!」
- 「御社の新しい取り組み、素晴らしいですね」
こうした反応が、“あなたは見られている”という安心感を与えます。
✅ 4. 定期的に“小さな感動”を届ける
推し活の喜びは、ライブだけではありません。
日々の小さな供給(新ビジュアル、サプライズ)にあります。
営業も、次のような“ささやかな驚き”や“気配り”で印象を残せます:
- 誕生日のお祝いメッセージ
- 業界の気になるトレンド記事をシェア
- 取引後の感謝を手書きで伝える
相手が「この人、ちゃんと自分を見てくれてる」と感じれば、自然と“推し”たくなるものです。
営業は、単に売るだけの仕事ではありません。
人と人との信頼を育て、共に歩むパートナーになる仕事です。
“推される営業”になることで、あなたの提案は、より自然に、深く、相手の心に届くようになります。
まとめ:営業は“推し”になる時代へ
「推し活」と聞くと、一見エンタメの話に思えるかもしれません。
でも、そこにある“共感”“自発性”“物語への参加”というキーワードは、
現代の営業に驚くほどよくフィットします。
商品やサービスではなく、「人」として信頼され、応援される営業へ。
そんな新しい営業スタイルを目指すことで、
単なる一回の受注ではなく、長く続く関係性と成果が育まれていくはずです。
今日からできる小さな一歩から、“推される営業”の道を歩みはじめてみましょう!

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