はじめに:商品を選べない営業は、生き残れない。
「売れる商品、何かない?」
その問いかけが、最近ますます増えていると感じませんか?
食品卸売の営業現場は、今、前例の通じない“変化の時代”に直面しています。
- 原材料価格の高騰
- 消費者ニーズの急激な変化
- ECやD2Cの台頭による競合環境の激変
- そして、小売側の“値入れ重視”と“即売れ志向”
こんな時代に求められる営業は、単に「商品を運ぶ人」ではなく、
「今、現場で動く商品」を“目利き”できる人。
言い換えれば、営業がマーケッターとしての力を問われる時代がやってきたのです。
この記事では、食品卸売の現場で生き残るために必要な、
「売れる商品」の見つけ方を、現場視点で徹底解説していきます。
目次
【第1章】なぜ今、食品営業に「目利き力」が求められているのか?
【第2章】“売れる商品”の3つの共通点とは?(時流×供給×現場の声)
【第3章】現場発!商品発掘のアイデアソースとチェックリスト
【第4章】仕入れ担当を“うんと言わせる”提案のしかた
【まとめ】商品選定こそ、営業の未来を左右する最大の武器!
【第1章】なぜ今、食品営業に「目利き力」が求められているのか?
かつての食品卸売営業といえば、こうでした。
「問屋は商品を流すのが仕事。売れるかどうかは小売次第」
でも、今は違います。“売れる商品かどうか”を見極めて提案するのも営業の役割になっています。

【背景1】“値上げラッシュ”で、商品選定がシビアに
昨今の食品業界では、原材料や物流コストの高騰で「値上げ」は当たり前。
その結果、取引先はこんな判断基準を持つようになっています。
- 「売れなきゃ困る」
- 「回転率が落ちる商品は入れられない」
- 「棚の1枠でもムダにしたくない」
つまり、“確実に動く商品”が強く求められているということです。
【背景2】消費者の“気まぐれなニーズ”が急増
SNSやメディアの影響で、「話題の商品」は一気にブームになります。
が、そのブームは数週間で終わることも珍しくない。
昔のように、「安定して売れる定番品」だけを追っていては、棚がもたないのが現実です。
【背景3】問屋に求められる「商品+α」の時代
取引先は今、商品と一緒に「情報」や「戦略」を求めています。
- 「他の店舗ではどう売ってる?」
- 「POPはある?SNS映えする?」
- 「この商品、どう差別化できる?」
営業がただ商品情報を持っていくだけではなく、
“価値の見える化”をして一緒に売り方を考える時代なのです。
📌 結論:
今こそ食品営業には、“売れるかどうかを見極める力”=目利き力が求められています。
これは経験やカンだけではなく、情報・現場感覚・ロジックの積み重ねで磨けるスキルでもあります。
【第2章】“売れる商品”の3つの共通点とは?
「売れる商品って、どうやって見つけてるんですか?」
営業現場でよく聞かれるこの質問。
答えは決して“なんとなく”ではありません。
売れている商品には、共通する3つのポイントがあります。

①【時流】いま、この瞬間の“ニーズ”に合っているか?
売れる商品は、「いま」の社会と消費者に刺さっているものです。
例としては──
- 健康志向が高まる中での「高たんぱく・低糖質食品」
- 円安&物価高騰で求められる「お得感のある大容量商品」
- “映える”を重視した「パケ買い系スイーツ」
🟩 ポイント:
常に「今、何が話題になっているか」「どんな生活変化が起きているか」を把握することが重要。
②【供給】流通・在庫面で安定しているか?
どれだけ魅力的でも、納期が遅れたり、ロットが大きすぎたりすると扱いづらいのが現場の本音。
特にコンビニ・スーパー系は「小ロット・短納期」が前提です。
🟩 チェック項目:
- リードタイムは短いか
- 欠品リスクが低いか
- ロット・物流形態が現場に合っているか
③【現場の声】“実際に売れた”実績や再注文があるか?
最も強い説得材料は、「実績」。
すでにどこかの店舗やエリアで動いている商品は、説得力が違います。
🟩 提案の引き出し:
- 「この地域では週◯個ペースで回転しています」
- 「試験導入した◯◯店で、リピート率が高かったです」
- 「◯◯業態との相性が良く、他店からも引き合いが来ています」
📌 総まとめ:
「時流×供給×現場」——この3つの軸で評価できる商品は、
高確率で“売れる商材”として成功します。
【第3章】現場発!商品発掘のアイデアソースとチェックリスト
「売れる商品を探せ」と言われても、どこをどう見ればいいのか?
現場目線で見ると、意外と身近な場所に“ヒント”が落ちています。
ここでは、営業パーソンが使える商品発掘の情報源&チェックポイントをご紹介します。

【1】まずは「お客さんの声」にヒントあり!
取引先との会話に、商品選定のヒントは溢れています。
- 「最近◯◯がよく売れてるんだよね」
- 「あの新商品、どう思う?」
- 「もっとこういうのがあればなあ」
🟩 意識ポイント:
- “売れている棚”や“手に取られている商品”を現場で観察
- 担当者のつぶやきはメモしておく
- 「最近、何が売れてます?」の一言で宝が掘れることも
【2】業界誌・展示会・メーカー情報をフル活用
業界誌や展示会は、トレンドを先読みするプロの情報源。
メーカーの営業や開発担当ともつながっておけば、仕入れ前の商品情報も手に入ります。
🟩 情報収集ポイント:
- 月刊「食品商業」「日経MJ」「日食外食レポート」など業界誌
- 地方展示会やバイヤー向け内覧会
- メーカーの販促資料やプレゼン資料(競合比較の宝庫)
【3】SNSとECレビューは“生の声”の宝庫!
今や消費者の声は、X(旧Twitter)・Instagram・Amazonレビューに集約されています。
“バズっている商品”だけでなく、“地味に支持されてるアイテム”も要チェック。
🟩 活用法:
- 「#◯◯(商品名)」で検索し、リアルな口コミを拾う
- 楽天やAmazonのレビューで、使用感・リピート意欲を確認
- トレンド系メディア(例:macaroni、ねとらぼ)も意外に役立つ
【4】商品チェックリスト(導入判断の軸)
商品を見つけたら、以下のチェック項目を使って評価しましょう👇
- 今のトレンドに合っているか?(時流)
- 供給は安定しているか?(ロジスティクス)
- 導入実績はあるか?(再注文率・回転率)
- 価格帯は適正か?(粗利・値入れ)
- 提案時に話題性・差別化要素があるか?
📌 コツコツ集めた“現場の声”と“データ”が、
やがて“売れる提案力”に育っていきます。
【第4章】仕入れ担当を“うんと言わせる”提案のしかた
商品を見つけたら、次は「どう伝えるか」が勝負どころです。
仕入れ担当者は日々、何十もの商品提案を受けています。
そこで大事なのは、「この商品なら売れそう」と納得してもらえる“理由づけ”です。

1. 「根拠ある提案」が信頼を生む
ただ「これ、売れてます!」と言うだけでは弱い。
信頼される営業は、データ・実績・ストーリーを一緒に添えて提案します。
🟩 話の組み立て例:
- 「実際にA地区で導入された小型スーパーでは、1週間で◯個売れました」
- 「この商品の特徴は“冷凍でも高級感”で、他社のPBとの差別化ができます」
- 「原価が低いのに売価設定が1.5倍以上とれます。粗利の確保が可能です」
「その棚に置く理由」を数字や事例で説明することで、説得力は一気に増します。
2. 相手の“心配ポイント”を先回りする
仕入れ担当の頭の中には、「でも…」という懸念が必ずあります。
- 売れ残ったら?
- 既存商品とバッティングしない?
- 棚替えが面倒では?
営業として差をつけるなら、「提案+対策セット」が鉄板です。
🟩 例:
- 「万が一動きが鈍くても、2週間で撤収&返品可能です」
- 「既存のA商品とはターゲットが違い、こちらはシニア層を狙えます」
- 「サンプルと簡単なPOPもありますので、導入初期の負担は少ないです」
「うん」と言いやすい土台を、営業が先に用意してあげる。それが、提案力です。
3. “見た瞬間にイメージできる”資料づくり
提案資料に写真・ビジュアルを使うのは、もはや必須。
忙しいバイヤーに向けて、1ページ目で「分かる・伝わる・試したくなる」が重要です。
🟩 具体的には:
- 売り場に置いたイメージ写真(棚に並べた写真など)
- 売上実績グラフ
- 簡単なPOP案(キャッチコピーや価格訴求)
視覚に訴えることで、「うちでも売れるかも!」という想像を引き出せます。
営業の提案とは、言葉のプレゼンではなく“相手の判断を助けるサービス”。
商品と一緒に「売る理由」も届けてこそ、営業の真価が発揮されます。
【まとめ】商品選定こそ、営業の未来を左右する最大の武器!
「商品を売る」だけの営業は、もう通用しません。
これからの食品営業に求められるのは、「売れる商品を選び、売れる理由を語れる」存在です。
売れる商品には共通点があります。
それを見抜く目を養うには、日々の現場観察、情報収集、そしてトライ&エラーの繰り返しが大切です。
そしてもう一歩踏み込めば、仕入れ担当者の心を動かす提案ができます。
数字で示し、使うシーンを想像させ、懸念点を先回りしてフォローする。
こうした積み重ねが、「またあなたから買いたい」という信頼につながります。
変化の激しい食品市場を生き抜くために、商品を見る目を磨き、
“提案力で勝つ営業”を一緒に目指していきましょう!

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