強い営業チームを作るための『心理的安全性』の高め方と実践事例 byリストル

はじめに|営業チームに本当に必要な「土台」

営業チームを強くしたい——
そう考えるマネージャーにとって、「成果」「数字」は外せない指標です。

でも、その成果を生む“土台”として今注目されているのが、「心理的安全性」です。

これは、自分の意見を安心して言える雰囲気や、ミスをしても責められない空気感のこと。Googleの調査でも「強いチームの共通点は心理的安全性」だったとされています。

特に営業の現場では、失敗を隠す・報告が遅れる・意見が言いづらいといった問題がパフォーマンスに直結します。

この記事では、営業現場でもすぐ使える「心理的安全性の高め方」と、実際の事例を紹介します。
あなたのチームづくりに、少しでもお役立ていただければ幸いです。

第1章|心理的安全性とは何か?営業現場における“空気”の正体

「心理的安全性」と聞くと、「なんだか意識高そう…」と感じる方もいるかもしれません。でも、実はとても身近な話です。

たとえば、こんな経験はありませんか?

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  • 会議で「これ、変だと思うんですが…」と言ったら、空気が凍りついた
  • 上司の前で何か言うと、あとで“刺される”気がして沈黙した
  • ミスを報告するか迷ったまま、数日が経った…

これらはすべて、心理的安全性が低いチームにありがちなシーンです。


「ミスを言える」「意見を出せる」それだけで空気が変わる

心理的安全性とは、簡単に言えば、「自分の考えを安心して話せる状態」のこと。
「変なことを言ってもバカにされない」「ミスをしても責められない」「質問しても怒られない」——そう感じられるかどうかがカギです。

📊 Googleが大規模な社内調査で「成果の出るチームの共通点は心理的安全性だった」と結論づけたことでも注目されました。


営業現場こそ、空気の影響を受けやすい

営業チームは、目標・数字・プレッシャーと毎日向き合っています。その中で、

  • ミスを恐れて報告が遅れる
  • わからないことがあっても質問できない
  • 他人の商談への助言が「余計な口出し」と思われる

こうした状態が続くと、表面的には静かでも、中ではどんどん機会損失が広がっていきます

心理的安全性があれば、メンバー同士が「ちゃんと話せる」「助け合える」状態になり、結果として営業成績も上がりやすくなるのです。


ポイントは「仲良し」ではなく「信頼できる関係」

よく誤解されがちなのが、「心理的安全性=ゆるい職場」と思われることです。でも、それは違います。

💡大事なのは、“何でも言い合えるけど、やるべきことはしっかりやる”関係性。

言いたいことが言える空気は、単なる心地よさではなく、本音でぶつかってでも目標を達成しようとするエネルギーに変わっていきます。

第2章|営業現場で心理的安全性をどう育む?

「心理的安全性、大事なのはわかった。じゃあ、何をすればいいの?」
——ここからが、現場リーダーの腕の見せどころです。

実は、心理的安全性は特別な制度や研修がなくても、日々の言動で十分に育てられます。この章では、営業現場ですぐできる具体策を3つご紹介します。


①「話しやすい」空気は、1対1の対話から

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まず効果的なのは、1on1ミーティングの場づくりです。

  • 「最近どう?何か困ってることある?」と聞くだけでも十分
  • 数字の話ばかりで終わらせず、「挑戦してみたいこと」「悩んでること」も聞く
  • 聞いたことは否定せず、まず「ありがとう」と返す(これ、大事です)

たった5分でも、メンバーは「この人には本音を言っても大丈夫かも」と感じ始めます。


② 感謝と称賛を“軽く”“頻繁に”

「褒めるの苦手なんだよなぁ」という方も多いですが、大げさである必要はありません

  • 「資料わかりやすかったよ」
  • 「早めに相談してくれて助かった」
  • 「お、行動早いね〜助かる!」

こんな一言が、「自分の行動は認められている」と感じるキッカケになります。
🎯 ポイントは、“結果”より“プロセス”を見て褒めること。


③ ミスや弱音を「共有できる場」をつくる

営業の世界では「失敗=マイナス評価」と感じやすいですが、それを変えるのもリーダーの役割です。

たとえば、

  • 週1の「失注共有ミーティング」を設ける
  • 失敗を語る人には、必ず誰かが「ナイスシェア!」と声をかけるルールにする
  • リーダー自身が「自分の失敗」を話してみる(これ、効きます)

🔍「あの人もミスしてるんだ」と知るだけで、メンバーはほっとします。そして、「じゃあ、自分も言ってみようかな」と一歩踏み出せるようになるのです。


心理的安全性は、「今日からいきなり高まる」ものではありません。でも、“日々のちょっとした接し方”の積み重ねが、大きな差を生むのです。

次章では、こうした取り組みが実際にどうチームを変えたか、事例をご紹介します。

第3章|実践事例:心理的安全性が“数字”に効いた瞬間

「心理的安全性って、結局きれいごとじゃないの?」
そう思われる方もいるかもしれません。でも実際には、多くの営業現場で「空気の変化」が成果の変化につながったケースがあります。

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ここでは、2つの事例を紹介します。


【事例①】「失敗共有」の文化で、若手が動き出した

ある中堅企業の営業部では、若手がミスを隠しがちで、上司に相談するタイミングが遅れることが課題でした。

そこで始めたのが、週1回の「チャレンジ報告会」
そこでは成功体験よりも、「こんなことに挑戦したけど、うまくいかなかった」という話を優先して共有しました。

  • 「断られた商談で学んだこと」
  • 「やってみたけど響かなかったトーク」
  • 「思い切って聞いてみたら、意外な反応が返ってきた」

👏 失敗を発表した社員に、拍手や「ナイスチャレンジ!」の声が飛ぶ。すると、若手も自然と声を上げるようになり、報連相が増加。3か月後には、放置される案件が減り、失注率が15%改善したそうです。


【事例②】週1の「リフレクション会」で、互いに頼れる関係に

あるIT商材の営業チームでは、「チーム感がなく、情報共有もギクシャクしていた」ことが課題でした。そこで導入されたのが、毎週30分だけの“振り返り会”

内容はシンプル:

  • 今週やってみたこと
  • うまくいったこと・うまくいかなかったこと
  • 来週やってみたいこと

この場には、上司も部下もフラットに参加し、否定せず聞くのがルール。
「普段話さないメンバーの考えが聞けて安心する」
「困ってることを自然とシェアできる」
そんな声が増え、徐々に。

結果、半年後には1人あたりの案件創出数が平均1.8倍に
心理的安全性が、見えないブレーキを外し、チャレンジの数を増やしたのです。


「安全な空気」があることで、メンバーは“自分から動く”ようになります。
そして、それが積み重なると、「なんか最近、数字いいよね」に変わっていく。
心理的安全性は、“人の行動”を変える一番地味で一番強いスイッチかもしれません。


次章では、こうした取り組みの中でぶつかる壁や課題、それをどう乗り越えるかに迫ります。

第4章|障害と対処法:心理的安全性が育ちにくい“落とし穴”

心理的安全性を高めたい——
そう思って取り組んでも、うまくいかない現場があるのも事実です。ここでは、営業現場でよくある“つまずきポイント”と、その対処法を紹介します。


① トップダウン文化が強すぎる

よくあるのが、「上が言ったことが正しい」前提の文化
部下の提案が通らない、上司の顔色ばかり見る、そんな組織では発言が減って当然です。

対処法:リーダー自身が「わからない」「助けてほしい」と言ってみる
あえて弱みを見せることで、部下の「言ってもいいんだ」という安心感が生まれます。

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② 成果プレッシャーで会話が「詰問」になる

数字に追われるあまり、
「この商談、なぜ取れなかった?」
「次はどう巻き返すんだ?」
といった詰める会話ばかりになると、報告自体がストレス源になってしまいます。

対処法:「事実」ではなく「気づき」にフォーカスする

たとえば「どう感じた?」「何がわかった?」と聞くだけで、報告の場が“学びの場”に変わります。


③ 個人主義の強い評価制度

「成果を出した人が正義」になりすぎると、協力やフィードバックが減り、孤立した戦い方が常態化します。

対処法:チーム評価の要素を入れる/助け合い行動を称賛する

「◯◯さんのアドバイスで助かった」など、裏方の行動にも光を当てる仕組みが有効です。Slackやチャットで「感謝チャンネル」などをつくる会社もあります。


④ 「何から始めればいいの?」問題

「心理的安全性が大事なのはわかった。でも、やれること多すぎて逆に動けない」
…という声もよくあります。

対処法:「まず1つだけやる」と決める

  • 1on1の冒頭に「最近どう?」を入れる
  • 会議で誰かの意見に「いい視点だね」と一言加える
  • 月1回だけ「失敗共有タイム」を設ける

 小さな一歩でも、継続すれば確実に空気は変わっていきます。


どんな職場にも、心理的安全性を阻む“クセ”があります。
大切なのは、それを責めることではなく、気づいて、対処していくことです。

まとめ|“安心して挑戦できるチーム”をつくるために

営業チームを強くするには、数字やスキルだけでは足りません。
そこにいる人たちが「安心して意見を言い、失敗から学び、互いに助け合える」状態であること——
それが、心理的安全性のあるチームの姿です。

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✅ 本記事のポイント

  • 心理的安全性とは:「自分の考えを安心して話せる状態」
  • 営業現場での重要性:報告の遅れや学びの共有不足を防ぐ
  • 具体策:1on1、軽い称賛、失敗共有の場づくりなど
  • 事例:週次のリフレクション会で成果・チーム感が向上
  • 障害と対策:トップダウン文化や成果至上主義への対応法

🚀 明日からできる3つの行動

  1. 1on1で「最近どう?」と聞いてみる
    話す内容より、「聴く姿勢」が心理的安全性の第一歩。
  2. メンバーの行動に一言“いいね”を伝える
    結果でなく「取り組み」や「変化」に注目。
  3. 小さな失敗談をチームに共有してみる
    まずは自分から話すことで、周囲にも安心感が広がる。

心理的安全性は、人の関係性という“見えない資産”を育てること
それはきっと、成果という“見える結果”を生み出す土壌になります。

あなたのチームに、あたたかく、でも前向きな空気が広がることを願っています。


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