はじめに:ようこそ、“戦場”の同志たちへ
「営業って、なんでこんなにしんどいんだ…」
そう思いながら、電車の窓に映る疲れ切った自分の顔を見つめたこと、ありませんか?もし今「めちゃくちゃあるよ」と頷いてくれたあなた。ようこそ、同志よ。
私は、営業一筋20年。売れなかった時代、怒鳴られた日々、褒められて泣いた夜——その全部を通ってきた、いわば“サバイバー”です。今回は、そんな私が心の底から言いたいことを書きます。
営業職には「ここがつらい!」がたくさんある。それを見て見ぬふりして頑張るのも一つの選択ですが、いったん立ち止まって、「うんうん、わかるよ」「それ、俺も経験した!」と共感することも、実はとても大切なんです。
だからまずは、吐き出してしまいましょう。そして、「どうすれば乗り越えられるのか?」を一緒に考えていきましょう。
これは、愚痴ではなく“処方箋”です。あなたが前を向いて歩くための、そして、明日も営業という名のフィールドに立つための。
次章ではまず、営業職の“定番の痛み”からスタートします。
いきますよ——「断られる」って、やっぱり痛いんです。
第1章:断られるって、やっぱり痛いよね?
営業という仕事において、「断られる」ことは避けて通れません。むしろ、断られてナンボ。とはいえ——ですよ、それが分かっていても、やっぱり心は痛い。
電話しても出てもらえない。資料を送っても無反応。面談しても「検討します」の一言で終わる。そして、最もグサッとくるのが、丁寧に提案した後の「興味ないです」。あの瞬間、心の奥に何か冷たいものが流れ込むのを感じます。

■「100回のノー」に打ちのめされた若き日
私にもありました。社会人2年目の頃。新規開拓の電話営業で、1日に100件以上かけても成果ゼロの日が続く…。上司からは「回数が足りない!」とプレッシャー、先輩からは「気合いが足りん!」と叱咤され、正直「もう無理だ…」と泣きそうになった夜。
その日は会社近くの立ち飲み屋で、一人、焼き鳥1本でビールを3杯飲みました。店員のおばちゃんがくれた「がんばってるの、伝わってくるよ」という一言。あれがなければ、翌日会社に行けなかったかもしれません。
■断られ慣れるには、時間がかかる
よく「断られるのは気にするな」と言いますが、それができたら苦労しませんよね。でも、断られることに慣れる“耐性”は、少しずつ鍛えられていきます。ここで大切なのは、“断られた=自分を否定された”と感じないこと。
営業の断り文句の多くは、相手の事情によるものです。予算がない、タイミングが悪い、担当者が変わった…などなど。そこに「あなたの存在価値」まで含まれているわけではないのです。
■私が実践した“断られても凹まない”習慣
- 「断られて当たり前」リストを作る
商談失敗の理由を10個ほど書き出しておく。そうすれば、断られたとき「あ、今日はパターン③か」くらいに受け止められるようになります。 - 1日1つ“いいこと”メモを残す
断られてばかりの日でも、挨拶の笑顔が返ってきた、お茶を出してもらえた、など「小さなプラス」を見つけるクセをつけました。 - 営業仲間と“断られ自慢大会”をする
仲間と酒を飲みながら「こんな断られ方した!」で盛り上がる。すると「ああ、俺だけじゃないんだ」と思える。これはマジで効きます。
断られても、あなたの価値は下がりません。それどころか、その「断られた数」こそが、営業としての経験値になります。
第2章:目標数字という名のプレッシャー地獄
営業という職業が他と決定的に違う点。それは——「成果が数字で見える」ことです。
目標、ノルマ、KPI…。名前はいろいろあれど、要は“数字を追う”仕事。しかもその数字、追いかけるだけじゃダメなんです。「達成してナンボ」の世界。それゆえ、数字が届かないときのプレッシャーは…もう、胃に穴が開きそうです。

■未達の月末、上司の一言に泣いた夜
ある月の最終日。あとひと踏ん張りで数字に届く…という状況で、最後の商談がドタキャンになりました。その瞬間、胸の中で「バキッ」と音がした気がしました。会社に戻り、ボードの数字を見つめながら座り込んでいた私に、上司が言った一言。
「お前の頑張り、俺は見てるぞ」
……泣きましたよ。ええ、大の大人が。コンビニの唐揚げでビールを飲みながら。
数字に届かなかったのに、見てくれてる人がいた。それだけで救われた夜でした。
■「未達=無能」じゃない
営業の世界では、未達に対して厳しい視線が向けられることも多いです。でもね、目標達成って、運やタイミングにも大きく左右されるんです。努力と結果が完全に比例する世界ではありません。
もちろん、毎回「未達でOK!」なんて言いたいわけじゃありません。でも、自分を責めすぎる必要もない。重要なのは、「どうして届かなかったか」を分析し、次に活かすことです。
■プレッシャーを“味方”に変える3つの視点
- 数字=コンパスと考える
数字は「あなたが今どこにいるか」を示す“道しるべ”。それ以上でもそれ以下でもない。 - プロセス目標を設ける
「成約○件」だけでなく、「アポ○件」「提案○件」など、“行動”に焦点をあてた目標も立てよう。 - 小さな達成感を自分で作る
「昨日より1件多く電話した」「資料を改善した」——こんな積み重ねも、立派な“達成”です。
数字は大事。でも、数字“だけ”がすべてではありません。
第3章:お客様は神様?いえ、人間です!
「お客様は神様です」
…はい。よく聞く言葉です。ですが、営業の現場にいると時折こう思いませんか?
「神様、ちょっと理不尽すぎません?」
突然のキャンセル、想定外の無茶振り、夜中の電話、怒鳴られる、無視される…そのたびに、「人として扱われていない気がする」と感じることもあるでしょう。
でも、忘れてはいけないのが一つ。お客様もまた、“人間”であるということです。
■「帰れ!」と怒鳴られた、あの商談
まだ営業5年目くらいの頃、ある大手企業の担当者に初アポを取り、気合を入れて提案に伺いました。が、開口一番——
「なんでこんなもん送ってきた!?帰れ!!」
…正直、何が起きたのか分かりませんでした。資料も準備も完璧だったはず。でも、相手はかなり怒っている様子。頭を下げて帰りました。
数日後、ダメ元でフォローのメールを送りました。すると、まさかの返信が。
「お前、よくあの時耐えたな。話だけ聞いてやる」
結果的に、その方とは3年後まで継続的なお取引に。今でも「あの時は悪かったな」と笑って言ってくれる関係です。

■「怒る人」には、理由がある
相手が怒っているとき、その背後には“何か別のストレス”があることも多いです。例えば…
- 社内トラブルで苛立っていた
- 前任営業に不満があった
- 上司からの圧が強すぎて八つ当たりした
だからこそ、こちらが冷静に“人として”向き合うことが大切なんです。
■営業は「売る」ではなく「助ける」仕事
営業って、モノやサービスを売ることが目的に見えますよね。でも、実際には“相手の課題を解決する”というサポート業なんです。
ある日、こう気づきました。
「この人、実は“どうしていいか分からない”から怒ってるのかもしれない」
そこから提案のスタイルを変えました。ただ商品を勧めるのではなく、「どうしたらこの人の仕事がラクになるか」「どうしたら会社がうまくいくか」を軸に話すようにしたんです。
すると——不思議なことに、理不尽なクレームが減っていきました。
営業は“戦い”じゃない。むしろ“共闘”なんです。
お客様との関係が変わると、営業のしんどさもガラリと変わります。
第4章:社内の人間関係が、実は一番しんどい?
営業職の悩みって、つい「外(お客様)」に目が向きがちですが——実は「内(社内)」のほうがきついんじゃないか?と思う瞬間、ありませんか?
上司の圧、同僚との競争、サポート部署との摩擦…。目標に向かって“戦っている”のに、その戦場で“味方”に背中から撃たれるような気持ちになること、ありますよね。
■ライバルとの比較地獄
特にしんどいのが「同じチームのあの人」との数字の比較。
・「あいつはもう3件成約してるのに…」
・「同期なのに、課長に褒められてるのあいつだけ」
・「また俺だけ結果出せなかった」
こうなると、もう自分のパフォーマンスじゃなくて、「他人の数字」に気持ちが振り回されてしまう。
私も昔、同期のエースがいて、毎月トップの数字を叩き出してました。会話するのも気まずくて、必要以上に避けていた時期があります。
でも、ある日飲みに誘われて、思わぬ本音を聞かされました。
「俺も毎月、胃薬飲みながらやってるんだよ」
…びっくりしました。あんなに“できる”やつが、裏ではプレッシャーに潰されそうだったなんて。
それからというもの、私は「競う」のではなく「称える」スタンスに切り替えました。同僚の成功を喜び、学び、そして自分の成長に繋げる。それだけで、社内がだいぶ“居心地のいい場所”になったのです。
■上司との“温度差”にイラッとしたときは…

もう一つありがちなのが、「頑張ってるのに、分かってくれない上司」。
特に、数字だけで評価される風土だと、「プロセス無視で結果だけ見られるのが納得いかない!」という不満、よく聞きます。
そんなとき私は、自分から“報告の質”を変えました。数字だけじゃなく、「なぜそうなったのか」「次はどう改善するのか」まで簡潔に伝えるようにしたんです。
すると、不思議と上司とのコミュニケーションも円滑に。評価されるかどうかは別として、「こいつ、ちゃんと考えて動いてるな」という印象にはなったと思います。
営業は、会社の“最前線”。でも、背中を守ってくれる“内側”がギスギスしていたら、心が持ちません。
味方を信じられる職場は、それだけで武器になります。
次はいよいよラスト——あのセリフを口にしたこと、ありませんか?
第5章:「自分には向いてない」と思ったあなたへ
「もう無理かもしれない」
「やっぱり営業って、自分に向いてないのかな…」
営業をやっていると、こんな気持ちに襲われる瞬間が何度もあります。特に、成果が出ないとき。クレームが続いたとき。誰からも感謝されない気がしてしまったとき——。
そのたびに、私も思いました。「俺、営業に向いてないかも」って。
■最初の3年、私は“やめたい病”だった
営業1年目。成果ゼロ。
2年目。やっと1件契約を取れたけど、継続せず終了。
3年目。数字の下位グループ常連。
先輩に怒られ、上司に詰められ、お客様には断られ…。正直、「自分には営業のセンスがないんだ」と本気で思っていました。
でも、3年目のある日、お客様からもらった一通のメールが、すべてを変えました。
「○○さん、あなたの提案が一番“親身”でした。うちの課題を一緒に考えてくれて、本当にありがとうございました。」
涙が出ました。売れなかった私にも、何かができていたんだ。営業って、数字だけじゃないんだ。そう思えた瞬間でした。
■「向いてる/向いてない」じゃなく「どう向き合うか」
営業に“向いている人”って、実はほとんどいません。
口がうまいとか、押しが強いとか、そんなのは一時的な武器にすぎません。
本当に大切なのは、
- 相手の立場で考えられること
- 困っている人を助けたいと思えること
- 失敗しても「またやってみよう」と思えること
そう、心のスタンスなんです。
私は、営業で成果が出るようになっても、「向いてる」なんて思ったことはありません。でも、「続けてよかった」とは、何度も思いました。

■“誰かの成功”を支える、それが営業の本質
営業って、結局は「誰かのビジネスをうまくいかせるための仕事」です。
あなたの提案が通れば、その会社は業績を上げられるかもしれない。あなたの製品が導入されれば、現場がラクになるかもしれない。
目立つことはなくても、“縁の下の力持ち”として誰かの役に立てる。それが営業の本当のやりがいなんだと、私は信じています。
まとめ:あなたは、ちゃんと戦ってる
営業って、ほんとにしんどい。
でも、そのしんどさに真正面から向き合っているあなたは、それだけで立派です。
数字に追われ、断られ、時には孤独を感じながらも——それでも前を向こうとしている。そんなあなたを、私は心から応援しています。
つらいときは、思い出してください。
この業界には、あなたと同じように悩んで、もがいて、それでも今日も立ち続けている“仲間”がいるということを。
あなたの営業活動を応援します!

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