はじめに:「数字」より心が震えた“あの一言”
営業という仕事には、常に数字がつきまといます。
目標、KPI、受注率、利益率…。
もちろん、それも大切です。数字は努力の証ですから。
でも――
「ありがとう、あなたにお願いして本当に良かった」
この一言を聞いた瞬間、私はそれまでの疲れもプレッシャーも全部吹き飛びました。
思わず涙が出そうになるくらい、胸が熱くなったのを覚えています。
このブログでは、営業という仕事の“やりがい”について、
私自身のエピソードを交えながら、お伝えしていきます。
どんなに厳しい目標があっても、
お客様との“心の通った瞬間”があるから、営業はやめられない――。
そんな、同じ営業パーソンだからこそ分かる“共感の物語”をお届けします。
第1章:初めての“ありがとう”がくれた自信と誇り
新人時代の私は、正直“役立たず”だった
営業として現場に出始めたばかりの頃――。
毎日が不安と焦りの連続でした。
提案資料は先輩のマネ、話す内容も台本通り。
お客様に何を聞かれても、「確認します」としか答えられない。
「なんで自分、営業に配属されたんだろう…」
そう思ってしまうくらい、空回りの毎日でした。
ある日、偶然もらったチャンス
そんなある日、先輩が風邪で急遽欠勤。
代打として訪問したのが、ある中小企業の社長様。
私は、前日の打ち合わせ内容をひたすら復習し、緊張で手汗をかきながら訪問しました。
すると社長が言ったんです。
「君か、初めまして。まあ正直、今日は話だけ聞いておこうと思ってたんだけど…」
資料はボロボロ。でも、話は真剣だった
練習した提案内容を、何度もかみかみで説明しました。
途中で話が逸れてしまったり、数字を言い間違えたりもしました。
それでも、私の目を見て、社長はずっと話を聞いてくれました。
社長の一言がすべてを変えた
話が終わったあと、社長が少し笑ってこう言ったんです。
「話し方はまだまだだけど、君の一生懸命さはちゃんと伝わったよ」
「ありがとう。君に任せてみようかな」
…その瞬間、胸の奥がじわっと熱くなりました。

初契約より“ありがとう”が嬉しかった
社長はその場で契約書にサインしてくれました。
でも、私が心の底から嬉しかったのは、“契約”じゃなかったんです。
「ありがとう。任せてみようかな」
この“ありがとう”が、私の営業人生のスタートを変えてくれました。
📌 この経験が教えてくれたこと
- 営業は上手く話せなくても、伝えようとする心が大事
- お客様は“人間”を見てくれている
- 感謝の言葉は、営業にとって最大の報酬になる
次章では、営業の“真価”が問われる場面――
「トラブル対応」で得た“本当の信頼”について語ります。
第2章:トラブル対応で信頼を取り戻した日
ミスは、ある日突然やってくる
営業を何年も続けていると、どうしても避けられないのが“トラブル”。
そして、それはいつも予期せぬタイミングでやってきます。
あるとき私は、お客様に納品するシステムの仕様を完全に読み違えていたことに気づきました。納期は目前。修正は間に合わない。しかもそのシステムは、お客様の新サービス開始に関わる超重要プロジェクト。
頭の中が真っ白になりました。
逃げ出したい。でも、それは絶対にしないと決めた
正直、逃げたくなりました。
でも、心のどこかでこう思ったんです。
「営業としての本当の勝負は、こういうときにどう対応するかだ」
私はすぐにお客様の元へ出向き、正直に事情を説明しました。
真っすぐに謝り、全力で動いた3日間

- 自分の非を素直に認めた
- 誰よりも早く社内調整に奔走した
- 深夜までベンダーと仕様の再調整を行った
- お客様への報告は、毎日欠かさず実施した
3日後、なんとか“最低限の代替仕様”で稼働できるよう手配し、事なきを得ました。
「信頼って、こうやってできるんだな」
稼働日当日。お客様の担当者から、こんな言葉をもらいました。
「あの時、逃げずに来てくれて嬉しかったよ」
「正直、最初は怒ってた。でも君の対応を見て、逆に信頼が深まったよ」
…もう、本当に救われる一言でした。
この経験が教えてくれたこと
- トラブルは“信頼を築くチャンス”でもある
- 誠実な対応は、どんなプレゼンよりも強い
- 「ありがとう」は、ミスを乗り越えた先にもある
営業とは、うまくいった時だけでなく、“しくじったときにどう振る舞うか”が問われる仕事。
そしてそこにも、やりがいという名の“ご褒美”はちゃんと待っているのです。
第3章:お客様の変化を目の当たりにした瞬間
営業先の“悩める店主”との出会い
私が地域密着型のIT支援を担当していた頃。
ある老舗の小売店を訪問したときのことです。
店主は70代の男性。パソコンもインターネットも苦手で、
当初の打ち合わせではこう言っていました。
「もう年だからねぇ。今さらネットなんて分からんよ…」
正直、この案件は難しいかも、と最初は思いました。
提案は「Web集客」だったが、焦らなかった
私が提案したのは、簡易的なホームページとGoogleマップの活用。
でも、無理に話を進めることはしませんでした。
毎週通って雑談しながら、店主の“本当の困りごと”を少しずつ聞き出しました。
- 「常連さんは高齢化して減ってきた」
- 「新しいお客さんが入ってこない」
- 「孫が来たときに“古くさい”って言われたのがちょっとショックだった」
この言葉に、私は静かに火がつきました。
ひとつずつ、一緒に始めた“小さな変化”
- チラシのデザインを少し今風に変える
- 店舗の外観を写真に撮ってSNSに投稿
- Googleマップに店舗情報と写真を登録
するとある日、こんな声が店主の口からこぼれました。
「昨日、地図アプリ見て来たって若いカップルが来てくれてねぇ」
「“昔ながらのお菓子屋さんで癒された”って言ってくれたんだよ!」
変わったのは、お店より“店主の表情”
少しずつ、店主の声が明るくなっていきました。
- 新しいことに挑戦する楽しさ
- お客様と再びつながれた喜び
- 「ありがとう、君がいてくれてよかったよ」
私にとっては、どんな大型案件の受注よりも嬉しかった瞬間でした。

📌 この経験が教えてくれたこと
- 営業は“人の背中をそっと押す仕事”でもある
- 成果は数字だけじゃない、人の“変化”も価値
- 「ありがとう」は、行動を共にした結果、生まれる
次章では、「自分の“ありがとう”が誰かに伝播する」――
そんな“感謝の連鎖”を体験した出来事をご紹介します。
第4章:感謝の連鎖がチームに広がった話
自分の「ありがとう」が、誰かのやる気を生む
営業の仕事というのは、どうしても“孤独”になりがちです。
数字に追われて、自分の成績ばかりが気になる。
ときには、隣の席の同僚さえもライバルに見えてしまう――。
そんなとき、ある若手営業メンバーの頑張りが、私の心に火をつけました。
新人くんの“大失敗”をきっかけに
ある日、入社2年目の後輩が、大口案件でミスをしてしまいました。
納期を1日勘違いしていたんです。
その結果、お客様からの信頼を大きく損ねかねない状況に。
彼は落ち込み、「辞めたい」とまで言っていました。
先輩として、できることを全部やった
私は彼と一緒にお客様の元を訪れ、説明・謝罪・リカバリ対応をサポートしました。
時には一緒に資料を作り、深夜まで対策会議に付き合い、
最終的にその案件は無事収束。
お客様から「今回はありがとう。今後もよろしく」との言葉ももらえました。
「先輩、僕もいつか“ありがとう”って言われたいです」
後輩がそう言ってくれた時、私は本当に嬉しかった。
「お前はもう十分、その資格があるよ」
そう返した瞬間、自分が初めて“ありがとう”をもらったあの日のことを思い出しました。

感謝の言葉は、チームを育てる
数ヶ月後、その後輩が別の商談で成果を出し、お客様から感謝されていました。
そして今では、彼がさらに後輩のサポートに回っています。
感謝は、連鎖する。
それは、営業という仕事の中でもっとも尊い循環だと思います。
📌 この経験が教えてくれたこと
- 「ありがとう」は、チームにも伝染する
- 営業は“教え合い、支え合い”で強くなる
- 仲間の成長を見ることが、実は最大のやりがいかもしれない
まとめ:数字を超えるやりがい。それが“ありがとう”の力
営業は“売る”仕事。でも、それだけじゃない
営業には目標があります。
達成すればボーナスももらえるし、評価も上がります。
でも、気づいてしまったんです。
一番心に残っているのは、数字じゃない。
- トラブルから這い上がって「助かったよ」と言われた日
- 顧客の人生が変わる瞬間を一緒に喜べた日
- 後輩の成長に胸を熱くしたあの夜
その全部に共通していたのは、「ありがとう」という一言でした。
“感謝”は営業のゴールであり、スタートでもある
感謝の言葉をもらった瞬間、営業という仕事に誇りが持てました。
でもそれは、そこで終わりじゃありません。
その感謝が、また次のお客様への“誠実さ”に変わっていく。
そして、また誰かが「ありがとう」と言ってくれる。
この循環こそが、営業のやりがいの本質だと思うのです。
あなたも、今日どこかで“誰かの役に立っている”
最後に、同じ営業パーソンとして伝えたいことがあります。
あなたが届けた提案、あなたがかけた一言、
もしかしたら、相手は口に出していないだけで――
「ありがとう」と心でつぶやいているかもしれません。
だからどうか、今日も胸を張っていきましょう。
営業は、間違いなく“人を幸せにできる仕事”ですから。

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