あの日、お客様に泣かれた理由:営業で本当に大切だと気づいたこと」byリストル

はじめに:営業って、商品を売るだけの仕事じゃなかった。

営業を始めたばかりの頃――
私は「数字を出すこと」ばかりを追いかけていました。

提案書のクオリティ、プレゼンの説得力、クロージングのタイミング…。
勝つための技術ばかりに目がいっていたあの頃。
でも、ある日、お客様に泣かれた出来事が、私の営業観を180度変えました。

この記事では、そのとき私が体験した「営業の本質」に気づく瞬間を、実話ベースでお話します。
そして、あの日から変わった「人としての向き合い方」や、「本当に大切なこと」とは何か――。

これはきっと、営業という仕事に少し疲れてしまった人や、
“本当の価値”を見失いかけている方にとって、何かヒントになるかもしれません。

第1章:数字ばかりを追っていた、あの頃の私

営業1年目、私は典型的な“数字主義”の若手でした。
目標、KPI、訪問件数、受注率…。
頭の中は、常に「どう売るか」ばかり。

商談では、どれだけ論理的に説明できるか。
反論が来たら、どの切り返しで崩せるか。
プレゼン中の表情、クロージングの空気の読み方――
すべてが“勝つためのツール”でした。

正直、「相手の話をじっくり聞く」なんて余裕もなかった。
お客様が話し出しても、頭の中では「どう戻すか」「何を売り込むか」ばかり考えていました。

でもそのスタイル、実はうまくいっていたんです。
数字も、同期より早く結果が出て、褒められもした。

それだけに、自分の“傲慢さ”にはまったく気づけなかったんです。
“ある出会い”があるまでは――。

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第2章:「本当に話を聞いてくれたの、あなたが初めてです」

そのお客様との出会いは、正直「飛び込みでのアポ取り」の延長線でした。
中小企業の経理担当、50代の女性。
最初の印象は、「ちょっと疲れた感じの人だな」――それが率直な感想でした。

いつものように商品説明を始めようとした私に、
その方はふとこう言いました。

「…その前に、少し聞いてもらってもいいですか?」

戸惑いながらも「はい」と頷いた私に、その方は、
最近会社が経営難であること、上司との関係に疲れていること、
それでも社員の給与だけは守りたいと必死に働いていることを、ぽつぽつと話し出しました。

その話が、止まらなかったんです。
1時間以上、私はただ、うなずいて、たまに言葉を返すだけ。
でもその時間が終わったとき、その方は涙を浮かべながらこう言いました。

「こんなにちゃんと話を聞いてくれたの、あなたが初めてです」

――その瞬間、営業って何なんだろう?と思いました。

私がしたことは、売り込みでも、テクニックでもない。
ただ、“ひとりの人間”として、相手の声を聴いただけ。
それなのに、こんなにも感謝されるのかと、衝撃を受けました。


この出会いが、私の営業人生の“原点”になったのです。

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第3章:営業は“対話”であって、“勝負”じゃない

あの日の出来事以来、私は営業に対する考え方を根本から見直しました。

それまでは、営業は“勝負”だと思っていました。
相手の懐に入って、論破して、クロージングして…
売れれば勝ち、売れなきゃ負け。

でも、あの涙を見て気づいたんです。

営業は、戦いじゃない。対話なんだ。


話を「聞く」って、想像以上に大切だった

“聞いてるフリ”は簡単なんです。
うなずく、相槌を打つ、メモを取る――それっぽくやることはできる。

でも、“心から聴く”って、実はとてもエネルギーが要る。
相手の言葉にちゃんと向き合って、受け止めて、想いを感じる。

そこにこそ、信頼が生まれる。


営業に必要なのは、テクニックじゃなく“人間力”

  • お客様の本音を引き出す力
  • 話を遮らず、最後まで耳を傾ける姿勢
  • 相手の立場に立って、悩みに寄り添う感覚

どれも、研修じゃ教えてくれなかったことばかり。
でも、営業という仕事の“核心”は、そこにあると思うようになりました。


売れる営業ほど、“売ろうとしていない”

皮肉なようですが、本当にそうなんです。

信頼関係ができていれば、お客様の方から「お願いできますか?」と言ってくれる。
「営業」という肩書きを外しても、“この人なら任せられる”と思ってもらえるかどうか。

それが、営業の“本当の勝ち方”なのだと感じています。

第4章:お客様との信頼関係が“仕事以上の価値”を生む

営業の仕事を続けていると、
「売上」や「契約数」だけでは測れない“宝物”に出会うことがあります。

それが――信頼関係から生まれる、人としてのつながりです。


営業先だったお客様から、結婚式の招待状が届いた日

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ある日、郵便ポストに一通の封筒。開けてみると、以前担当していたお客様からの結婚式の招待状でした。

「◯◯さん(私)がいつも真剣に話を聞いてくれたこと、
あの頃の私を支えてくれたこと、忘れません。ぜひ来てください」

読んだ瞬間、思わず涙がこぼれました。

契約を取ったことよりも、
「この人の人生の節目に呼んでもらえた」――それが何よりうれしかった。


信頼は、リピートより“人とのご縁”をつなぐ

営業で信頼を得ると、こういうことが起きます。

  • 「次もお願いね」とリピートをもらえる
  • 他社から声がかかっても「あなたじゃないと」と言ってもらえる
  • その人が異動しても「今度の部署でも頼みたい」と紹介が来る

それって、商品やサービスじゃなく、“自分という人間”が選ばれているってことなんですよね。


営業は、人と人が出会い、心が動く“感動の仕事”

一生に一度しか会わないかもしれない誰かと、
でも、たった1回の商談が、その人の人生に小さな光を灯すことがある。

その積み重ねが、営業という仕事の“醍醐味”だと、私は思っています。

まとめ:営業は“ありがとう”を集める仕事

「あの日、お客様に泣かれた」――
それは、私にとって忘れられない原点であり、
“営業とは何か”を根本から考え直すきっかけになった出来事です。

最初は売ることばかりに目が向いていた。
でも、いつの間にか私の中で、営業という仕事はこう変わっていきました。

営業とは、困っている人に寄り添い、
その人の未来を少しでも良くするお手伝いをすること。

成果はもちろん大事。数字も大切。
でも、それだけじゃない。

  • 「あなたに出会えてよかった」
  • 「あの一言が救いになった」
  • 「また、あなたにお願いしたい」

そう言ってもらえた瞬間こそ、営業としての“最高の報酬”だと思います。


営業という仕事は、ときに誤解され、ときに苦しくなる。
でも、その分だけ、心と心がつながった瞬間の喜びは、何にも代えがたいものがあります。

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この記事が、今どこかで悩みながら営業の現場に立っている誰かの背中を、
ほんの少しでも押せたなら――それ以上に嬉しいことはありません。

あなたの営業人生に、たくさんの“ありがとう”が降り注ぎますように。


あなたの営業活動を応援します!

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