ITソリューション営業の最前線|DX成功を導くコンサルティングセールス術 byリストル

はじめに|“売る”から“導く”へ──営業が変革の旗を振る時代

「システムを提案して終わり」
そんな時代は、もう終わりました。

ITソリューション営業は今、“プロダクトを売る人”から“変革を支援する人”へと大きく役割が変わりつつあります。
顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、ただのベンダーではなく、経営視点で課題を共有し、変革の道筋を描くパートナーが求められています。

この新しい営業像を体現するのが、コンサルティングセールス
売上を上げることだけがゴールではなく、顧客のビジネス成果にコミットする姿勢が求められる時代です。

  • 技術を知っているだけでは不十分
  • ヒアリングするだけでも足りない
  • 真の営業力とは「顧客の未来を描く力」

この記事では、ITソリューション営業がDX時代に進化するためのマインドと実践術を、5つのステップでわかりやすく紹介していきます。

「提案が通らない」
「顧客の温度感が低い」
「競合との差別化ができない」──

そんな悩みを抱えている営業パーソンにこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。

第1章|コンサルティングセールスとは何か?

かつての営業は、製品を紹介し、価格や機能を伝えて終わる「説明型」が主流でした。
しかし現在、多くの企業は「何を導入するか」よりも「何を解決したいか」に重きを置いています。

そこで必要なのが、コンサルティングセールスという考え方です。

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“売る営業”と“導く営業”の決定的な違い

従来の営業コンサルティングセールス製品・サービス中心課題・目的中心のアプローチ提案は「モノ」提案は「構想・戦略」ヒアリング→提案仮説構築→対話→共創顧客に決めてもらう顧客と一緒に決めていく

コンサル営業とは、「お客様の未来を一緒に考える営み」そのもの。
提案のゴールは“受注”ではなく、“価値創出”です。


顧客は「答えを探している」のではなく、「問いを探している」

顧客の多くは、
「どのクラウドサービスを使えばいいか?」
「どの業務を効率化すべきか?」
という“手段”の前に、“そもそも何が問題か”を探している段階にいます。

つまり、営業に求められているのは、
「導入ありきの提案」ではなく、「問いの設計者」になること

  • 業界変化や組織の成長に対し、何が最優先か?
  • 課題の本質は、どこにあるのか?
  • その上で、どういう道筋を描けるのか?

これらを顧客と共に考える──それが、コンサルティングセールスの真髄です。


営業は“第二の戦略部門”になれる

提案型営業の先にあるのは、「信頼される頭脳」としての役割です。
IT営業はもはや「説明員」ではありません。
顧客の意思決定を助ける、“ビジネスデザイナー”なのです。

第2章|DX文脈での営業の変化

「DX=デジタルツールの導入」と思われがちですが、実際の現場ではもっと本質的な問いが投げかけられています。

  • 組織の在り方をどう変えるか?
  • 人の動きと情報の流れをどう整えるか?
  • 変化を“根づかせる”には何が必要か?

このような問いに正面から向き合える営業こそ、いま企業に求められているのです。


「DX文脈」とは何か?

ここでいう「DX文脈」とは、“ただITを導入する”という次元を超えて、企業全体の変革や競争力強化を目指す視点”を指します。

たとえば──

  • 「業務のデジタル化を通じて、組織文化や働き方そのものを変えたい」
  • 「顧客体験を進化させ、ビジネスモデルを刷新したい」

こうした背景や目的を理解しながら提案・支援することが、現代の営業に求められる姿勢です。

つまり、「DX文脈における営業」とは、
“この企業は何を変えたいのか?”という変革ストーリーを理解し、それに沿って提案できる営業”のことを意味します。

DX時代の営業は「改革の共犯者」

単なるツール紹介だけでは、もう相手にされません。
お客様が本当に欲しているのは、「自社の変革に寄り添ってくれる相手」です。

言い換えれば、DXの現場では営業が“外部の変革パートナー”としての立場を期待されるようになったのです。


営業の立ち位置が「意思決定支援者」へと進化している

従来のように「導入担当者との商談→価格交渉→導入」では終わりません。
経営層・事業部長・現場責任者など、多層的な関係者と対話しながら、以下のような支援を求められるケースが増えています。

  • 社内のDX推進会議資料の作成サポート
  • 稟議を通すための“社内説得の筋書き”づくり
  • 導入後の活用定着プランの設計

ここまで踏み込んで動ける営業パーソンは、もはや「ただの営業」ではありません。
“企業の内側まで入り込んだ、DX推進の一員”として見られているのです。


「売って終わり」から「成果を出すまで寄り添う」へ

  • 導入まではスムーズでも、活用されずに終わってしまった
  • 提案内容は良かったのに、社内で通らなかった
  • 担当者とだけ話していたら、別部署に邪魔された

こんなケースを減らすためにも、営業自身が「変化の総監督」として動くことが必要になっています。


営業の役割は、DX時代になってより難しく、でもより“意味のあるもの”になりました。
次章では、そんな変化に対応するための「課題発見力」について深掘りしていきます。

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第3章|顧客の本質的課題をどう見抜くか

「現場の人は『○○を導入したい』と言っているけど、経営層はどう思っている?」
──これは、多くの営業現場で起きている“認識のズレ”です。

ITソリューション営業が真の価値を提供するには、
「言われたことを鵜呑みにせず、背景にある本質的な課題を見抜く力」が不可欠です。


顧客の“要望”は氷山の一角にすぎない

「グループウェアを変えたい」
「SFAを入れたい」

こうした要望は、あくまで“表面のニーズ”。
その下には、

  • 情報共有ができていない
  • 営業プロセスがブラックボックス化している
  • 経営判断のスピードが遅い

といった、より根深い“真因”が隠れているケースがほとんどです。


“質問力”よりも“仮説力”

よく「ヒアリング力が大事」と言われますが、
実はそれ以上に大切なのが「仮説力」です。

つまり──
「おそらくこの会社では、こういう問題が起きているのでは?」という前提を持って質問を組み立てること。

仮説があるからこそ、相手の答えに対する洞察が深まり、
「確かに、そこは見落としていたかもしれない」という“気づき”を引き出せます。


課題特定の3ステップ

  1. 現場観察(目に見える問題)
     例:「営業日報が週末まとめ出しになっている」
  2. 構造化(原因を整理)
     例:「入力の手間が多く、活用されていない」
  3. 本質の特定(“変えるべきもの”を特定)
     例:「業務設計自体が現場に合っていない」

このように段階を踏むことで、「ツールの話」ではなく「業務構造や意思決定の話」へと導けます。


“顧客の言葉の裏側”にこそ、課題が眠っている

Hearing is not listening.
聞こえた言葉をそのまま受け取るのではなく、“背景の文脈”を理解することが本質的課題への道です。

  • 「この会社はなぜ、今この投資を急いでいるのか?」
  • 「なぜこの部署だけが強く導入を希望しているのか?」
  • 「過去に似た施策が失敗したと聞いたが、何が起きたのか?」

こうした一歩踏み込んだ対話こそ、「この営業は他と違う」と思わせる瞬間になります。


「表面的なニーズではなく、“経営課題の核心”に触れる」
それができたとき、あなたの提案は単なる「商品紹介」ではなく「変革の提案」に変わります。

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第4章|提案を“プロジェクト化”する技術

「いい提案だったのに、稟議が通らなかった」
「担当者は納得していたのに、決裁者が動かなかった」

営業現場でよくあるこの悩み、実は「提案の構造」が原因かもしれません。
ソリューション営業が成果を出すには、単なるアイデアではなく、“プロジェクトとして動かせる提案”に昇華する必要があります。


提案を「図解」できるか?

経営層に響く提案の特徴は、一言でいえば「絵にできる提案」です。

  • Before→After(現状と理想)
  • ステップ図(課題→施策→効果)
  • 役割分担とスケジュール

こうした図解ができていない提案は、検討の俎上にすら上がらないことが多いのです。


提案には「導入のハードル」もセットで描く

特にDX提案では、システムを入れた後に社内が混乱するケースが少なくありません。
そのため、「導入後の社内負荷やリスクも見越して、それをどう乗り越えるか」まで描く提案が信頼を得ます。

  • 導入教育・研修の支援体制
  • 社内FAQの整備支援
  • 小規模パイロット導入からの段階的拡大プラン

「これなら現場が受け入れられそう」と思ってもらえるかがカギです。


提案を「社内説明しやすい資料」にする

営業が顧客の社内説得を代わりにやるわけにはいきません。
でも、「社内で話しやすい材料」を渡すことはできます。

  • スライド資料の構成例
  • 稟議用サマリーシートのひな型
  • 上層部向けの要点ページ(数字・リスク・リターンを簡潔に)

これらを事前に用意しておくと、「通しやすい提案」「通してもらいやすい営業」として高く評価されます。


提案に“感情とロジック”の両輪を

経営判断には、ロジック(数字・事実)だけでなく、「この営業、信用できそう」という感情も関与します。

  • なぜこの営業はここまで深く調べてくれたのか?
  • なぜこの会社は本気でうちを支援したいのか?
  • この人たちと一緒に進めたら、うまくいく気がする

この“共感と納得”の両輪が揃ったとき、提案は“案件”ではなく“プロジェクト”として動き出します。

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「変革の共犯者としての営業」──その力を発揮するには、提案が“構想”で終わってはいけません。
プロジェクトとして“社内を動かせる設計図”が、営業の成約率を大きく変えてくれます。

第5章|信頼される営業がやっていること

どれだけ知識があっても、どれだけ提案がロジカルでも──
「この営業は信頼できる」と思ってもらえなければ、最終的なゴールには届きません。

DX提案は金額も大きく、導入後の影響も長期的。
だからこそ、顧客は「この人と一緒にやるか?」を見極めようとします。

では、信頼される営業は何をしているのでしょうか?


1. 「わからないことは正直に言う」

コンサルティング営業にありがちなのが、“なんでも知っているように見せたくなる病”。

でも、信頼される営業は違います。

  • 「その点は確認して、すぐに折り返します」
  • 「詳しくは技術チームにも聞いてみましょう」

このように、不確実なことは曖昧に答えず、誠実に対応する
その姿勢こそが、「任せても大丈夫そうだな」という安心感につながります。


2. 「レスポンスの速さは、信頼スピード」

  • 質問に対して、即日で何らかの返事をする
  • 進捗が遅れているときは、先に連絡を入れる
  • 会話の内容を、簡潔にメモでまとめて送る

こうした小さなアクションの積み重ねが、「この人は信頼できる」という無言の評価につながります。
信頼は、日々の“応答の積み重ね”で築かれるのです。


3. 「顧客の成功を、顧客以上に考える」

  • 「実は、こっちの方が社内で進めやすいのでは?」
  • 「今期より来期を見据えて準備を始めておいた方が…」

このように、顧客が見落としがちな論点にも触れてくれる営業は、「ただの営業」ではなく「頼れる相談相手」になります。

つまり、「この人はウチの成功を真剣に考えてくれている」と思ってもらえた瞬間、提案の重みが変わるのです。


信頼される営業に共通すること

  • 嘘をつかない
  • 顧客の目線で考える
  • 小さな約束を守る
  • 自分の言葉で話す
  • 共に歩む姿勢を貫く

信頼される営業とは、“特別なスキルがある人”ではなく、“誠実を徹底できる人”なのです。


あなたの誠実さは、必ず相手に伝わります。
そして、営業という仕事が“売る仕事”ではなく“信頼を築く仕事”だと気づいたとき、あなたの営業は進化します。

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まとめ|“営業が変革の起点になる”時代へ

ITソリューション営業は、もはや「売る人」ではなく「導く人」。
DXが進む今、営業が変革の第一歩をデザインし、信頼と成果を同時に築いていく時代が来ています。

ツールではなく、人の力で信頼を創る
その中心に立てるのが、あなたという営業パーソンです。


あなたの営業活動を応援します!

「広告費をかけても成果ゼロ…」それ、“売る相手”を間違えてるのかもしれません。営業成果は“リスト”で9割決まります。

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