はじめに 📌
「営業=話す力」と思われがちですが、実は“質問する力”こそが最大の武器です。キーエンス出身者が実体験をもとに語る「質問力」の真の価値とは?お客様の本音を引き出し、信頼と成果を引き寄せる営業術を、初心者にもわかりやすくご紹介します。
第1章:なぜ「質問力」が営業において最重要なのか? 🎯
営業の現場では、「商品の説明を完璧にこなすこと」や「ロジックで説得すること」が成果を生むと考えられがちです。
しかし、実際にトップ営業パーソンたちが重視しているのは、“質問力”です。
◆ キーエンスとは?営業の最前線を走る企業
キーエンスは、工場の自動化を支えるセンサーや計測機器などを製造・販売する、日本を代表する技術系メーカーです。
特に注目されているのは、徹底した営業力の高さ。
営業一人あたりの売上が非常に高く、結果として平均年収は2,000万円を超えるとも言われています。
その秘密のひとつが、まさに「質問力」にあります。
◆ 質問は「売るための準備」ではなく、「価値を共に見つけるプロセス」
営業とは、お客様の課題を明確にし、その解決策を一緒に考える仕事です。
その起点となるのが「良い質問」。
質問によって、相手自身も気づいていなかった課題が見えてくるのです。
たとえば、「今、何に困っていらっしゃいますか?」という一般的な質問ではなく、
「御社の〇〇工程では、最近歩留まり率に変化はありますか?」のように、具体的で深い問いが信頼を生みます。
◆ キーエンスの現場で実感した「質問力=受注率」
キーエンスでは、
・提案前に10個以上の質問を行う
・「なぜ?」を3回以上掘り下げる
というスタイルが営業の基本とされています。
これは、単に情報を得るためのテクニックではなく、
「お客様が自分で課題を明確にし、自らの言葉で『必要だ』と思える状態」に導くための戦略です。
◆ 営業が“売り手”から“相談相手”に変わる瞬間
質問によってお客様の話に耳を傾けることで、営業は“押し売り”から“伴走者”へと変わります。
信頼を得ることで、価格競争に巻き込まれることなく、本質的な価値提案が可能になります。
このように、「質問力」は、単なるスキルではなく、
顧客との関係構築と成果を両立させる“戦略的な基盤”なのです。
第2章:「質問」が信頼を生む理由 🤝
営業というと、「うまく説得する」「魅力的に語る」といった“話す力”が注目されがちですが、
実際に信頼関係を築くうえで最も大切なのは、「聞く力」、そしてその中核となる「質問力」です。
◆ 人は“話を聞いてくれる人”に心を開く
人間には「自分の話をきちんと聞いてもらいたい」という根源的な欲求があります。
営業において、いきなり自社の製品をアピールするのではなく、
まずお客様の話に耳を傾け、丁寧な質問を通して関心を示すことが、最初の信頼構築につながります。
🔹 「この人、自分のことを真剣に理解しようとしてくれている」
——こう思ってもらえるだけで、距離感がぐっと縮まります。
◆ 質問は、会話の“主導権”を握りつつ、相手に寄り添う方法
意外に思われるかもしれませんが、質問をする側が会話の主導権を握ります。
一方的な説明よりも、相手の反応に応じて柔軟に流れを調整できる質問のほうが、自然な対話が生まれます。
キーエンスでは、
・相手が話しやすい質問から始める(例:「今、どんなお困りごとがありますか?」)
・具体的な数値や過去の変化を尋ねる(例:「この半年で歩留まりはどう変わりましたか?」)
といったステップで、お客様の話を深く引き出します。
◆ 「自分の話を引き出してくれる人」に人は信頼を寄せる
「売ろうとしているな」という空気は、お客様にすぐに伝わります。
しかし、「この人、ちゃんと自分のことを理解しようとしてくれてるな」と感じると、自然と心のガードが下がるのです。
質問とは、単なる会話の道具ではなく、信頼の扉を開く鍵なのです。
第3章:キーエンス式・質問の組み立て方 🧩
キーエンスの営業がなぜ「質問力」で成果を出せるのか?
その答えは、緻密に設計された質問の組み立て方にあります。単に聞くだけではなく、戦略的に流れを設計しているのです。
◆ ステップ①:課題の仮説を持って質問する
訪問前に「この業種では〇〇に困っていそうだ」と仮説を立てておきます。
その仮説を検証するような質問から入ることで、お客様との会話が具体的になります。
🔸 例:「現在の測定工程で、時間がかかる部分はありますか?」
◆ ステップ②:現状把握 → 課題の明確化
表面的な悩みだけで終わらせず、少しずつ深掘りしていきます。
キーエンスでは「Why?」を3回繰り返すことで、本質的な問題にたどり着く手法が用いられています。
🔸 例:
Q:「測定に時間がかかると、どのような影響がありますか?」
Q:「その影響は、生産全体にどう響いていますか?」
Q:「では、その問題を解決する優先順位は高そうですか?」
◆ ステップ③:共感と再定義
課題を共有できたら、「それは大きな課題ですね」と共感を示しつつ、
お客様の言葉を使って問題を整理・再定義します。
🔸 例:「つまり、精度とスピードを両立できていないことが悩み、ということですね」
◆ ステップ④:導入への布石としての質問
「もし、〇〇な仕組みがあったらどう思われますか?」といった、
解決策に興味を持たせるような問いで、自然に提案への流れを作ります。
🔸 例:「設定不要で自動計測できる装置があれば、改善の可能性は感じられますか?」
このように、質問には順番と意図があり、それぞれが「信頼構築→課題深掘り→提案導入」へとつながっています。
次章では、こうした質問がいかに“説明”より効果的か、「気づきを与える力」としての営業の在り方を見ていきましょう💡
第4章:良い営業は「説明」ではなく「気づき」を与える 💡
営業=説明する仕事、と考えている方は多いかもしれません。
でも、本当に成果を出す営業は「一方的に話す人」ではなく、お客様に“気づき”を与える人です。
◆ 「なるほど」と言わせるのではなく、「確かに」と思ってもらう
営業が話しすぎると、お客様は受け身になります。
情報は入っても、自分事にはなりにくいのです。
一方、質問を通じてお客様自身が課題に気づいたとき、
その言葉は「納得」や「行動」につながりやすくなります。
🔹 説明されると納得する
🔹 気づかされると動きたくなる
この差は、非常に大きいのです。
◆ キーエンスが大切にする「自発的な課題認識」
キーエンスでは、質問を通じてお客様に
「確かに、そのやり方では効率が悪かったかも…」と、
“自ら気づかせる”アプローチを重視しています。
このプロセスを経た提案は、お客様自身が“必要なもの”と認識するため、
価格の比較や競合との差別化よりも前に、受け入れられる素地ができているのです。
◆ 営業は「先生」ではなく「伴走者」
かつての営業スタイルは、“教える側”としての立場を重視していました。
しかし今は、“一緒に答えを探すパートナー”としての姿勢が求められています。
質問を通じて課題を明らかにし、解決策へと自然に導く。
その姿勢が、お客様の信頼を生み、結果として商談成功率にもつながるのです。
次章では、営業未経験者や新人でもすぐに実践できる「質問の型」を、具体的な例とともにご紹介します📄
第5章:未経験者でもすぐ使える「質問の型」ベスト5 🧰
営業において「質問力が大切」と言われても、
「何をどう聞けばいいか分からない…」という方も多いでしょう。
ここでは、営業初心者でもすぐに使える「質問の型」を5つに厳選し、
それぞれの使い方や意図を具体例と共に紹介します。
① 現状把握の質問(=今の状態を明確にする)
🔸 例:「現在、〇〇の作業はどのように行われていますか?」
最初に「今、どうなっているのか」を把握することが基本です。
漠然とした聞き方ではなく、業務内容や工程に具体的に触れるのがポイントです。
② 問題提起の質問(=潜在的な課題をあぶり出す)
🔸 例:「その方法で、困っている点はありますか?」
「不満・不便・非効率」は、ニーズの宝庫。
相手が抱える“なんとなくの不満”を言語化させるための質問です。
③ 深掘りの質問(=表面の回答から本質へ)
🔸 例:「なぜ、そこがネックになっていると感じるのでしょうか?」
答えに対して「なぜ?」を繰り返すことで、
本質的な課題や意思決定の背景を引き出します。
④ 理想共有の質問(=ありたい姿を探る)
🔸 例:「理想的には、どのような状態がベストだとお考えですか?」
現状と理想のギャップが明らかになれば、提案への土台ができます。
“未来”を一緒に描く質問は、前向きな空気を生みやすいです。
⑤ 仮説提示の質問(=提案への布石)
🔸 例:「もし〇〇のような仕組みがあれば、改善につながりそうですか?」
完全な提案ではなく、選択肢として提示することで、
“押し売り感”を排除しつつ相手の関心を高められます。
この5つの型を繰り返し使っていくだけでも、会話の質は大きく変わります。
質問は、慣れれば必ず“武器”になるスキルです。
次は最後に、本記事の要点とエールをまとめて締めくくります📘
まとめ 📘
営業で成果を出すために必要なのは、話術でも説得力でもありません。
お客様の本音を引き出す「質問力」こそが、信頼と成約を生む最強の武器です。
質問の型を覚え、一歩ずつ実践すれば、どんな人でも“聞き上手な営業”になれます。
あなたの問いかけが、明日の成果を変えていくはずです💼✨
「広告費をかけても成果ゼロ…」それ、“売る相手”を間違えてるのかもしれません。営業成果は“リスト”で9割決まります。
→ 成果を出す営業リスト3000件が無料で試せる👇
営業リスト収集ツール「リストル」
https://www.listoru.com/
コメント