「また今日も断られた…。」「数字が足りない…。」「上司に詰められた…。」
そんな日が何日も続くと、ふと心の中で「もう辞めたい」とつぶやいてしまう。
実は、これはかつての私の毎日でした。営業という仕事は、結果が全てのように見えて、自分の努力が報われない瞬間が多すぎます。失敗しても、誰かに頼ることすら難しいこともある。「このまま続けて、本当に意味があるのか…?」そう何度も問いかけていました。
でも、そんな私が、今も営業の現場に立ち続けているのには理由があります。
この記事では、私自身が「心が折れそうになった瞬間」と、そこから立ち上がり、営業を続けられるようになった“秘密”を5つのステップでご紹介します。営業という仕事に疲れを感じているあなたの心に、そっと寄り添える内容でありたいと願いながら──
第1章:心が折れそうになる瞬間
営業という仕事に就いたばかりの頃、私は自分の意思でこの道を選んだはずなのに、現実は想像以上に厳しく、理想とかけ離れていました。

📉 初日の挫折
最初の挫折は、営業研修の初日でした。先輩社員と同行訪問し、玄関先で門前払いを何度も食らい、商談すら成立しない現実。先輩の言葉にも笑顔にも反応しない顧客を前に、私は「この人たちは何を感じているんだろう…?」と自分の存在意義が分からなくなりました。
「お前もそのうち慣れるよ」と先輩に言われたとき、私は「この環境に“慣れる”って、正気じゃない」と感じてしまったのです。
📅 数字に追われるプレッシャー
営業には、毎月のように「目標」という名の数字がついて回ります。その数字を達成できないと、上司からは厳しいフィードバック、同僚からは無言の視線、そして自分自身からの責め。夜にふと目が覚めて、「今月あと何件必要だっけ…」と考えてしまうこともありました。
数字が人を追い詰める。実際、達成できない日々が続いたある月、私は帰り道のコンビニで、ふと涙が出てきたのを今でも覚えています。
🚫 断られ続ける恐怖
断られることに慣れている――そう見える先輩たちですら、陰では何度も商談に失敗し、打ちのめされていました。「ノルマのために毎日電話して、アポイントを取っても断られて…」そんなルーティンが続くと、自分の言葉にも自信を持てなくなります。
「また断られるのではないか」と思うたびに、電話をかける手が止まってしまう。そうして、営業という仕事が“怖い”とすら感じ始めていました。
😔 「自分には向いていないかも」と思う瞬間
「人と話すのが得意だと思っていたのに、なぜこんなにも苦しいのか?」
「お客様のためになる提案をしているのに、なぜ響かないのか?」
こうした疑問が積み重なるうちに、「自分には向いていないのではないか」と考えるようになりました。そしてある日、「辞めたい」とはっきり口に出してしまったのです。

でも、そんな中で私は「なぜ営業を選んだのか」「なぜここまで頑張ってきたのか」をあらためて見つめ直すようになります。
次の章では、心が折れかけた原因を冷静に整理し、“本当に乗り越えるべき壁”を明らかにしていきます。
第2章:原因を整理して見えた“本当の壁”
「営業が辛い」「もう辞めたい」と感じるとき、その背景には様々な要因が絡み合っています。しかし、漠然と“辛い”と感じているだけでは解決の糸口は見つかりません。ここでは、私が心を折られかけたとき、冷静に向き合って気づいた「本当の壁」についてお話しします。
🧠 原因1:自分の中の“完璧主義”
私が営業で最初に苦しんだのは、「失敗してはいけない」という思い込みでした。初回訪問で成果を出せなければ、自分には才能がないと思い込んでしまう。1件でも断られると、「この仕事には向いていない」と極端に捉えてしまう。実際には、営業は“確率の仕事”であり、10件回って1件決まれば十分な世界です。
完璧を求めすぎることが、自分自身に過剰なプレッシャーをかけ、心を蝕んでいたのです。
🌪 原因2:断られることへの過剰反応
「断られる=否定される」と無意識に受け取っていました。お客様に「結構です」と言われるたび、自分の価値を否定されたような気持ちになり、自信を失っていったのです。
しかしある日、先輩からこう言われました。「断られているのは“あなた”じゃなくて、“今の提案”だよ」と。目から鱗が落ちた瞬間でした。相手の事情やタイミングの問題もある。すべてを自分の責任と捉える必要はなかったのです。
🌫 原因3:“孤独”と“相談できない空気”
営業という仕事は、現場に出れば基本的に一人。失敗してもその場にフォローしてくれる人はいない。帰社しても、忙しそうな上司や先輩に気を遣ってなかなか相談できない…。この「一人で抱え込むしかない状況」が、心の負荷を何倍にもしていました。
孤独が、冷静な判断を奪っていたのです。
🧱 原因4:“数字”だけが評価軸になる怖さ
毎日、上司に報告するのは“今日の訪問件数”や“成果”。会話のほとんどが数字ベースになると、プロセスや努力が置き去りにされているように感じてしまいます。「今月の結果がすべて」という文化は、やりがいを見失わせ、やがて無力感を生みました。

でも本当は、数字以外にも評価すべき成長はあったのです。
🔍 気づいた「本当の壁」とは?
こうして振り返ってみると、最大の壁は「外の環境」ではなく、「自分の内面」にありました。
- 完璧を求める心
- 自己否定の癖
- 孤独を強める思考
- 評価されないことへの焦り
これらの“内なる敵”が、目の前の困難をさらに大きく見せていたのです。
この気づきが、私の行動を変える第一歩となりました。
次の章では、私が具体的にどのような対処法を取り、どんな風に状況を変えていったのかを詳しくご紹介します。
第3章:私が実践した具体的な対処法
営業の世界で「辞めたい」と思うのは、決して特別なことではありません。むしろ、多くの営業パーソンが一度は通る道です。ここでは、私が「心が折れそうだった自分」を立て直すために実践した具体的な行動をご紹介します。どれも大げさな手段ではなく、小さな“見直し”です。でも、その積み重ねが確かな変化をもたらしました。
小さな目標を設定する
「今月○○件受注」という大きな目標だけでは、達成までの道のりが見えず、途方に暮れてしまいます。そこで私は、毎日の行動に小さな目標を設定しました。
- 今日の目標:アポ取り電話を10件かける
- 今日の目標:訪問先で「1回は笑いを取る」
- 今日の目標:断られても“最後まで敬意を持って接する”
このように、数字だけでなく“態度”や“感情”に関する目標も加えたことで、1日の終わりに「今日はこれができた」と達成感を得やすくなりました。
“断られノート”をつける
営業をしていれば、毎日何件も断られるのは当たり前。そこで私は「断られた理由」をメモするノートを作りました。
- 「他社に決めたばかり」
- 「急いでいた」
- 「話を聞く気がなかった」
これを続けると、自分の営業トークのどこで失敗しているのか、また“断られやすいパターン”が見えてきました。同時に、「これは自分のせいじゃない」と気づける機会にもなります。断られることを“分析対象”に変えたことで、気持ちが少しずつラクになったのです。
他部署との交流で視野を広げる
営業部門の空気は、どうしても“数字・成績”の話題が中心になりがちです。私はあるとき、意識的に他部署の人たちとランチを共にするようにしました。
開発部の人、経理部の人、事務職の方。営業とはまったく違う視点を持つ人たちと話すことで、凝り固まっていた自分の考え方が少しずつ柔らかくなりました。「営業って、そんなに大変なんだね。知らなかった」と言われたときは、心が軽くなりました。
“心の回復力”をつける習慣
精神的に折れないために、私は意識的に「心を回復させる習慣」を取り入れました。
- 通勤中はあえて仕事と無関係な音楽やラジオを聴く
- 帰宅後はスマホを一定時間OFFにして“情報断ち”
- 「今日嬉しかったこと」を寝る前に3つ書く
こうした小さな習慣が、徐々にストレスに強いメンタルを育ててくれました。

失敗を“ネタ”に変える意識
ある日、大きな失敗をして上司に報告するのが怖くて震えていました。するとその上司が笑いながら、「それ、今度の飲み会でネタにできるな」と言ってくれたんです。
それから私は、失敗したときに「これはどこかで“ネタ”になる」と思うようにしました。そうすることで、ミスや失敗への恐怖が薄れ、「やってみよう」と思える回数が増えていったのです。
これらの対処法を“完璧に”やる必要はありません。大事なのは、自分に合った方法を一つでも見つけ、実行すること。私自身も、全てを一気に始めたわけではありません。小さな積み重ねが、やがて「続けられる自分」へとつながっていったのです。
次の章では、「それでも続けられた理由」を、より深くマインド面からお伝えします。
第4章:それでも続けられた“本当の理由”
「もう辞めたい」と何度も思った私が、なぜ今も営業という仕事を続けられているのか。これまで紹介してきた具体的な対処法ももちろん効果的でしたが、最も大きな支えとなったのは、内面に芽生えた「ある考え方」と、外から得た「つながり」でした。
“比較”よりも“成長”を軸にする
かつての私は、同期や先輩と自分を比較しては落ち込む日々を送っていました。あの人は成績がいい、自分はだめ。そんな思考ばかりに支配されていました。
しかしあるとき、ふと気づきました。「昨日の自分より1ミリでも成長していれば、それでいいのでは?」と。
それから私は、“人との比較”ではなく、“自分との比較”で評価するように変えていきました。
- 昨日は言葉に詰まったが、今日はスムーズに話せた
- 先月は1件もアポが取れなかったが、今月は2件取れた
こうした“自分の成長”に目を向けることで、自己肯定感が回復していったのです。
「応援してくれる存在」に気づく
営業という仕事は、孤独との闘いでもあります。でも、本当に“完全な孤独”だったかと言えば、そうではありませんでした。
あるとき、何気ない雑談で「最近、営業しんどくて…」と漏らしたとき、同僚が真剣に話を聞いてくれたのです。それまでは「弱音を吐くのはダメ」と思っていましたが、実は周囲には“話を聞いてくれる人”がいた。
そして、話したことで気持ちがスッと軽くなった経験が、私の中で支えとなりました。
自分なりの「やりがい」を見つけた
営業の魅力は、「人と直接向き合えること」にあります。初めて、自分の提案を心から喜んでくれたお客様の笑顔を見たとき、私はこの仕事の“意味”を感じました。
それまでは、ノルマや断られることばかりを気にしていましたが、心から「ありがとう」と言われたあの瞬間に、「このためにやっているんだ」と腑に落ちたのです。
それ以降、「目の前の人の役に立つこと」にフォーカスを当てるようになり、気持ちが大きく変わりました。
“続ける力”は、小さな仕組みから生まれる
営業を続けられる人は、決して「心が強い人」ではありません。
むしろ、「うまく逃がす仕組み」や「支えてくれる言葉」を大切にしている人です。
- 小さな達成感を重ねる
- 一人で抱え込まない習慣を持つ
- 自分を肯定する言葉を毎日一つ書く
こうした仕組みが、自然と「続けられる私」をつくってくれました。
次の「まとめ」では、今まさに「もう辞めたい」と思っているあなたへ向けて、エールと具体的な提案をお届けします。

まとめ
営業という仕事は、シンプルに見えて、実は非常に複雑で、精神的な強さが求められる職業です。
断られることに慣れなければいけない。数字に追われ、成果で評価される。孤独な戦いの中で、何度も「辞めたい」と思ってしまうのは、ごく自然なことです。
でも、その感情にどう向き合うかによって、未来は大きく変わります。
私が営業を続けられたのは、決して特別な才能があったからではありません。
小さな工夫、小さな習慣、小さな言葉の力。それらを積み重ねた結果、気づいたら“続けている自分”がいたのです。
今、あなたが心折れそうになっているなら、以下の3つを試してみてください:
- 自分との比較で“今日の成長”を見つける
- 一人で抱え込まず、小さな声で誰かに話してみる
- 「辞めてもいい」と一度許してみる(不思議と気持ちが軽くなります)
営業を辞めるのも、続けるのも、あなたの自由です。
でも、どちらを選んだとしても「自分の価値」は変わりません。
この記事が、あなたにとって“続ける”理由になるのなら、これほど嬉しいことはありません。
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